大和但馬屋日記

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ゲーマーの体力、ねえ

一般論としては正しいといふか、正しいものとして受容れられ易さうな言説といふのがあるが、この記事がまさにそれ。でも、オレ自身がこれに当てはまつてない気がするので、この種の記事はどうも素直に受容れ難い。
確かにオレは既におつさんだしゲーマーとしてはロートルだし「軽い」とされるゲームを好むし今はDSにしか興味はないが、DS云々はさておいてこの傾向は今に始まつたものではない。
ドラクエ」はファミコンのIからIIIまでしか遊んでないし「ファイナルファンタジー」には触つたこともない、一番好きなRPGは「ダンジョンマスター」といふオレにとつて、SFC以降の売れ筋大作ゲームは存在しないも同じだ。だからといつて一つのゲームにかける時間が減つてゐるかといふと全然そんなことはない。要は自分にとつて挑戦し甲斐があるかどうかだけが問題だ。
時間をかけてゲーム内パラメータがいくら上つたところで、そんなものには何の意味もない。この二箇月、ゲームをプレイする時間の九割を「バンブラ」に注いでゐるのは、自分が上手くなる過程が楽しくて仕方ないからだ。今日の自分は昨日とは違ふ。オレがゲームを遊ぶ動機は昔からそこにしかない。「バトルギア3」に心血を注いだのも、「グラディウスV」を戻り復活でしか遊ばないのもそのためだ。「不思議のダンジョン」ではアイテムを持込めないダンジョンの方が絶対に面白いと思ふし、「真・三國無双」は本流よりEmpiresの方が面白い。これらはどれも、一回のプレイ時間は所謂「大作」よりはずつと短いが、遊んでゐる時間はずつと濃いし、それなりに体力を使ふ。これをロートルだからと切捨てられてたまるか、とロートルらしく言つてみる。
まあ、以上はある偏つた「コアゲーマー*1」の戯言といふことで構はない。が、もしも世間がゲームに飽きて、皆がゲームを「積む」やうになつたのだとしたら、それは世間が賢くなつたといふか、大作ゲームに時間をかけた結果が予測可能になつてしまつた(しかもそれがあまり楽しくないことだと知つてしまつた)からで、オレから見ると正常なことだと思ふ。
つか大体、十年も二十年も多数の人の興味を惹き続けて市場を維持できるものなんてさうさうある訣がないのであつて、むしろ今のゲーム業界はよく保つてゐる方だとすら言へる。オレは無責任な一消費者なので、オレの挑戦意欲をかき立てるゲームが時々出てくればそれでいいです。業界がどうならうと知つたことぢやありません。元のニッチでアングラな娯楽に戻るだけのことで、それ自体は悪いことぢやない。でもCG屋としては、仕事下さいw
つか、皆「業界が」とか言ひ過ぎ。ゲームよりもさういふ言説を読むことに飽きたよ、この十年で。さてバンブラでもやるか。

*1:自称すると死ぬ程恥かしいが、先の記事によるとさういふことにされるのだらう?