大和但馬屋日記

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高解像度の憂鬱

id:adramineさん経由。
丁度スウプ氏と飯喰ひながら「テレビの解像度なんてD1*1で充分やんねえ」と話してたところ。
たかがテレビ用の素材を作るのに出版物並み(かそれ以上)の解像度の絵を描かされてたまるか、つふの。160×120ピクセルで2色あればちやんと色の付いた「スペースハリアー」だつて作れらあ(条件が特殊すぎ)。
このまんまだと誤解を招きさうなので追記。映像の高解像度化を全く否定するわけではない。しかし映像はやはり静止画の美しさで勝負するものではないし、日常的に求められる情報の質と量においてはハイビジョンの解像度でもオーバースペック気味だと思ふ(主に制作コストの面で)。
テレビといふメディアにおいては、解像度よりもフレーム数と色の階調表現の向上の方が恩恵は大きいだらう。ただ問題はどちらも人間の目の要求に対して実現し得るスペックが既に頭打ちであること。60fpsのコマ数に8bit/チャンネルの階調があればほぼ充分。映画なら10bitは必要とか言はれてゐるけどこれは作業段階で階調を多く持つておくことで最終出力の劣化を抑へるといふ意味の方が大きい。
結局そちらの方面ではもう技術者のすることがないんで、見た目の効果がはつきりさせ易い解像度の向上に走らざるを得ない、と。因果やなう。

*1:720×486ピクセル