大和但馬屋日記

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交通博物館

茉森・亜方両氏が上京して、連れ立つて交通博物館に行つた。折よく鉄道模型の大ジオラマの運転が始まつたので観覧。BGMが何故かでじこだよ、といふことに真先に気付いた自分が嫌になつて黙つてゐたら、二曲目で茉森先生も気付いた様子。「やはり立地が秋葉原だからか」といふ結論に。ジオラマもこれくらゐ大きければ欲しいと思ふ。オレの住む部屋より広いけど。
ジオラマの制禦卓は、まるで昔の新幹線総合司令所の様なパネルで格好良かつた。たぶん、かなり自動化されてゐるのだらう。
館内のC57の実物は凄いね。SLを見たことがないわけぢやないけど、あそこのC57は本当に美しく見えた。何がどうオレの気分に作用したのか分らないけれど、とにかくさう見えた。最初に貴婦人と呼んだのは誰なのだらう。
二階の船舶の精緻な模型も凄いが、圧巻は三階に吊られた初めて日本の空を飛んだ飛行機の実物だ。こんなものが飛んだといふことが俄かに信じ難い。飛行機といふより、凧の化物だらう。
全体の印象として何度も通つた大阪の交通科学館に比べてこちらがどうといふ程の差異は感じなかつたが、痛感したのは確かにこれは他の広い所に移転した方がよからうといふこと。館内の狭さ古さは隠し様もなく、展示の仕方も今となつては古くさい。情報の取捨選択や館内の誘導などをきちんとしたサイン計画に基いて行へばもつと魅力的な空間になるはずで、今の建物ではそれを行ふにも限界がある。ここはひとつ気合を入れて頑張つてもらひたいものだと思つた。