大和但馬屋日記

はてなダイアリーからの移行中

玉姫社

玉姫社

集落の西の端の小高いところに,家々を見下ろすように鎮座する小祠。これも粗末なバラックの様な小屋が設へられてゐて,中に千羽鶴が飾られてゐるせゐもあつて如何にも姫神らしい雰囲気だ。
何より目を引くのは祠に無造作に並べられた手鏡で,もうそのほとんどが曇つたり割れたりしてゐるのが不気味ではあるが,これはどうした由来によるものか。
「鏡 玉姫」で検索をかけると真っ先に出てくるのは浅草の玉姫稲荷だが*1,これは土地に密着した伝承によるものなので瀬戸内海の小島にある祠とは関係なささうだ。そもそも玉姫とは何ぞやと思つて調べてみてもよくわからない。玉依姫豊玉姫,白玉姫,櫛玉比女命など似た名前の神が各地に祀られてもゐるが,関係があるのやらないのやらどうもピンとこない。
あまり深く考へずとも,姫神だから鏡であるといふ単純な連想なのかもしれない。もとより鏡とはそれ自体が神聖なものであり,神社の拝殿中央に大鏡を祀るのは当り前のことだ。ともあれ,誰かそろそろ新しい鏡をお供へして差し上げたらどうか。大きな世話か。

*1:といつて,玉姫稲荷でぐぐると大阪梅田の方が先に出るんだけど