大和但馬屋日記

はてなダイアリーからの移行中

真鍋島

釣果

釣竿かたいで波止場に出たら足下に魚の群が。カリマタといふらしい。標準語ではスズメダイ。餌をぶら下げるだけで入れ喰ひ。 群の中に一尾だけ三番叟(サンバソウ、石鯛の幼魚)が居た。まさか釣れるわけがないと思ひながら針を垂らしてみたら有り得ないことに…

船頭多くしてなんとやら

櫓の組立てに駆り出された。皆漁船の船頭だから統率も何もあつたものではない。 見事なのは皆さん縄を結ぶ手際が素晴しいこと。街暮しのボンクラには身につかない技だ。

初ぬこ

強風で船便が欠航してゐる。うちは定期便利用ではないが、動くかどうかは不明。

烏と鳶が制空権を争つてゐる。

変則トマソン

屋根は残るが壁で埋めて、でも注連飾りは飾る。

ぬこ

ここでは珍しげな首輪付き。

いや、それはない

四人乗り。

走り御輿として地元界隈では有名な祭。 本来は秋に催されるべき神事ながら過疎によつて人が集まり難くなつたために五月に移動した由。 島にこんなに人が居るのを見たのは初めてだ。百五十は居たかな。 写真は以下に。 真鍋島八幡祭 - yms-zun's fotolife

波高し

風が強い。

ねこ、ねこ

島の誰にも愛されず、勝手に生きている。 近寄つたら鬱陶しさうに嗄れた声で「ひやあ」と鳴いた。

ぬこ

相変らず近寄つても全く動じない。

男女の区別はないけれど

燕は立入禁止。

本殿装飾

本殿正面の向拝部分を横から見たところ。後付けの無粋な板張りに目を瞑れば、細部に至るまで抜かりなく彫刻が施されてゐるのが分ると思ふ。蝦虹梁と貫の先端が象や獅子の頭になつてゐる所などは典型的だ。仕上のレベルに差はあれど、日光の建物と要素的に大…

跳ね犬

八幡宮拝殿屋根上の狛犬。 近頃大修理があつたとかで,そのときに新造されたものだらうか。それとも江戸時代に勧請された時から同様のものがあつたのだらうか。何にせよ,妙に愛嬌がある。 かういつたものに感じる可愛さとかユーモラスさといつたものは今も…

狛犬その二

八幡宮参道上り口の狛犬。鋭角な顔がメカゴジラ風。 胸から前足にかけてのマッシブな造形が素敵だ。

ぽつねん

島のメインストリートに佇むタケオカ・アビーキャロット。 一番幅の広い道にあつてこの有様だから、島に自動車は事実上存在しない。この車ですら、この道から先に入れる道などない。 充分な幅のある海辺の道をどこかから拾つてきたナンバーも付いてゐない軽…

ある意味キングシーサー

八幡宮にある何の変哲もない狛犬。 ただ、貎の造作が「息子」ゴジラといふか何といふか、昭和時代の一番造形的にダメだつた頃のゴジラにどことなく似てゐて気になるアイツだ。

海の青さは七難隠す

潮が満ちた港は空と山をいつぱいに映し込んで,その下に潜むあらゆるものを覆ひ隠す。だから母は満ち潮が好きだといひ,引潮の風景を見たがらない。 見えようが見えまいが,どちらも同じ海の表情ぢやないかとオレは思ひながら,言つても詮無いことなので黙つ…

かつて船だつたもの

干満差が二メートルを優に超える瀬戸内海では,満潮時と干潮時で港はまつたく別の姿を見せる。引潮になると,海の底に沈んだ様様のものが貌を顕す。 かつて船と呼ばれたそれは,引き潮の時は陸にあつて,満ち潮の時には水底に沈む。いつ如何なる時も,もはや…

南天

ゆきの浜の程近く,集落からは少し外れたあたりを大引といつて,かつてそこに一軒の小さな家があつた。六畳一間に縁側と玄関があるだけのまるで喜劇舞台のセットのやうなその家には,盲ひたお婆さんが一人で住んでゐた。 お婆さんがどうやつて暮らしてゐたの…

幽鬼の浜

島の二つの集落を結ぶ海沿ひの道の途中に巨岩が頭を覗かせる「ゆきの浜」といふ場所がある。子供の頃に父から聞いた話ではここを「いしぐろ」といつて,道が整備されるより前に浜を往来してゐた頃は難所であつたらしい。そればかりか,「いしぐろのバケ石に…

福は内

屋根瓦に福の神。たぶん戒つさん。 このフレーム内だけで三つ写つてゐるが、この家には全部でいくつあるのだらうか。 別の家には打出の小槌があつた。

玉姫社

集落の西の端の小高いところに,家々を見下ろすように鎮座する小祠。これも粗末なバラックの様な小屋が設へられてゐて,中に千羽鶴が飾られてゐるせゐもあつて如何にも姫神らしい雰囲気だ。 何より目を引くのは祠に無造作に並べられた手鏡で,もうそのほとん…

金毘羅社

島の何箇所かに,一見さうとは分らない様な祠がある。これはその一つである金毘羅社,であるから祭神はいふまでもなく大己貴命すなはち大国主命であり大黒天でもある。よく考へたら日光二荒山神社と同じだな。つか出雲大社と同じだな。なんて言つてたらキリ…

島猫

しばらく田舎で撮つた写真を貼つてみる。 一時は老人と猫しかゐないと言はれた島でも,近頃はあまり野良猫をみかけなくなつたやうだ。猫が徒に増えない様,島の人たちの努力もなされてゐる模様。 それでも強かに生きてゐる野良猫は,人間に対して媚も悪びれ…

御開帳

年頭の早朝に四国の金刀比羅宮から授かつた札で頭を叩いてもらふ行事。遙か昔に遭難した金比羅船を島の漁師が救つた縁で毎年特別に札を授かる由。トルコと日本の関係などを思ひ出す。 山陽新聞の記者が取材に来てをり、オレのところにも話を聞きにきたので昨…

おほつごもり

大晦日、大月隠りだといふのに空には見事な半月が浮ぶ。 この島では節分ではなく大晦日に豆を撒く。集落に点在する戎社、玉姫社、金比羅社、荒神宮を巡つてそれぞれに豆を撒くのだ。 行違ふ人もめつきり少なくなつたが、絶えないうちは絶やさずにおきたい。

暖冬

野良仕事中に蚊に喰はれた。虎杖も芽を吹いた。どうなつとるんやら。

山仕事

母実家の畑に成つた八朔が甘いといふので山へ採りに行く。 しかしなんだ、夏蜜柑と八朔の木の見分がつかん。成つた実を見てもどつちがどつちやら。さすがに喰へば分るけれど。 柑橘類の区別は大変難しいと思ふがどうか。