大和但馬屋日記

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天體寫眞警察參上

ゆるきやんさんかつけーと讀ませたい訣ではなささうな「ゆるキャン△」、OPの星の囘轉方向が實際とは反對なのが、知らずにやつてるのか態となのか氣になつて仕方がない。北極星を中心に圓を描く描冩をするなら反時計廻りであるべきなのだ。時計廻りだと「西から昇つた御日樣が」となる。

その昔、NHK大河ドラマ「葵 徳川三代」のOPで同じミスをやらかしてゐて、當時勤めてゐた會社の社長がクレームの電話を入れたら翌週から反時計廻りに直つたといふことがあつた。日光東照宮の本殿が正確に江戸の眞北に位置する事實に重きを置いて、南面する陽明門の背後に北極星を巡る星空を捉へた映像は大河ドラマの專賣特許ではない。他ならぬ社長と自分が東照宮の取材許可を得て陽明門の前に八ミリカメラを据ゑて、一晩かけてコマ撮り動畫を撮つたことがあるのだ*1。その仕事と同じ時期に放映された大河ドラマの雜な合成映像のミスを黙つて看過できなかつた。もう二十年近く前の話だ。
しかし今にして思ひ返せば、大河ドラマのOP映像は敢へて逆囘轉させることによつて「現代から四百年前への時間の巻戻し」を表現しようとしたのかもしれぬ。だとしたら餘計な御節介だつたやもしれんが、翌週に直して放送できてしまへる程度の安い表現だつたのもまた事實。「ゆるキャン△」のOPの眞意や如何。

*1:大河ドラマも我々の撮影も、イメージのソースは東照宮禰宜高藤晴俊氏撮影の寫眞に基く