大和但馬屋日記

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第一戦オーストラリアGP決勝

予選までの結果だけ見るとベッテルの一人舞台に終始するのかと思つたら、フェラーリを引離すこともできないばかりか、七番手スタートのライコネンの見事なタイヤマネジメントに為す術もなかつたといふ意外な運びとなつた。アルバートパークのレースとしては珍しく殆ど荒れた局面がなく、タイヤのライフに苦労する中でライコネンだけがただ一人タイヤを完壁に使ひ切つてみせた。展開は静かだつたが、面白いレースだつたなあ。
シーズン前に聞えてきた話では、アロンソをはじめ何人かがベッテルではなくハミルトンを要注意と見てゐたのが気になつてゐて、その真意がレースで見られるかと思つたものの、ハミルトンは序盤にバトルで頑張りすぎてタイヤを駄目にしてしまひ、タイヤ交換を一回減らす作戦を捨てざるを得なくなつた時点で詰んだ。あのマヌーバ自体は流石といふものだつたし、アロンソが警戒するのも「速さ」に加へたあの闘志である筈なので、今年は特に彼に注目したい。昨年一年間で随分成長して、一昨年までの傍若無人さが昨年は全く見られなくなつて、ルイスのアンチでも文句の付け様がなかつたんぢやないかと思はれるくらゐだつたからね。強くなつたルイスの為なら、元BARチームであつても応援するよ。
今年の役者の揃ひつぷりは、昨年と同じ顔触れであつても全然違ふものの様に自分の目には映るので、その象徴としてのライコネンの先制パンチは実に痛快で面白いね。マクラーレンが蚊帳の外なのは困つたものだけど。マシンの出来を別にしても、戦力的に一人半だしなあ。