大和但馬屋日記

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スペインGP決勝

全員オプション(ソフト)タイヤでスタート。
アロンソが一コーナーを抑えてトップに立つた。マルドナドは牽制したが抗ひきれず。ペレスは三コーナーの上りでコースアウト。誰かと当つてタイヤを傷めたらしく、すぐにピットに入つてプライム(ハード)に交換した。ロングラン作戦に変更だな。小林はノーミスだつたがバトンがそれも上回る好スタートで前に出た。
七周目にウェバー、八周目にベッテルがピットに入り、プライムに交換。九周目には小林もプライムに。序盤はハードの方が良いといふ判断か。その後続々とピットへ。グロージャンは敢へてオプションに繋いだ。ライコネンもオプション。前回を受けてのロータスの奇策か。
そのグロージャンはセナと接触フロントウイングのエンドプレートが飛んだ。
そして十三周目、今度はセナにシューマッハーが追突。両者リタイア。あー、なんか昔さういふの見たなー。アイルトンにマイケルが説教されてたつけ。川井氏によるとシューマッハーが「セナ」に接触したのは九三年南アフリカGP以来とのこと。因みに先述の「説教」は九二年フランスGP。二十年前!!
十五周目、ハミルトンがピットイン。発進の時に何かを踏んでマシンがジャンプした。マクラーレンは前回の失敗でタイヤクルーのメンバー構成を変へたさうだが、依然トラブルが出るな。ハミルトンも「俺なんかやつた?」とチームに確認してる。
十八周目、ウェバーが緊急ピットイン。ノーズを交換した。フロントのグリップを失つて順位を落したらしい。
アロンソ、マルドナドと続いてグロージャンライコネンが三・四番手をキープ。オプションが合つてゐるのは解つたが、終盤にプライムを履いた時のペースが心配だな。
マルドナドが二十五周目に二度目のストップ、続けてプライム。アロンソは反応せず。ストラテジーが違ふのか。いや、二周後にアロンソが動いた。もちろんマルドナドの方が速く、難なくアロンソの前に出た。フェラーリ大失敗。相手がチャンピオンチームだつてことを忘れてないか?
ベッテルとマッサが黄旗無視でドライブスルーペナルティ。リプレイを見ると、ベッテルは黄旗が大きく振られてゐる真前でDRSを作動させてゐた。それはダメだわ。
三十四周目、小林がバトンを抜いて七番手に。
四十周目、ペレスがピットでトラブル。何があつたか、右リアのクルーが横たはつてゐる。それでもジェスチャーで発進させたが、その後ペレスはコース上でリタイア。何があつたのか。
四十二周目、先頭のマルドナドが三回目のピットイン。少し左リアが手間取つたが順位はどうなる? アロンソは様子見をしてゐるので大丈夫か。
アロンソは四十五周目に動いた。マルドナドが前に出る。優勝が見えてきた。
ロータスがやけにタイヤを引張つたけれども、どうやらマルドナドとアロンソは四回ストップだと嵩を括つてゐたらしい。
アロンソがマルドナドに迫つてきた。地元的には当然アロンソが主役だらうが、スペイン語圏のマルドナドとて負けてはゐられない。
コース上でアロンソの駆引きが始まつた。かういふフェーズに入るとアロンソは面白い。トラックの上での「バトルの手続き」を見せてくれるドライバーとしては史上一、二位を争ふ巧者なのではないか。プロストに匹敵するのは間違ひないよね。
六十一周目、小林がロズベルグを抜いて五番手に。凄えなあ、巧いなあ。ここ、カタルーニャだよな? 上位で二台も抜けるサーキットぢやないよな? オーバーテイクを見せてくれるドライバーとしては五本の指に入るのではないか。
終盤、マルドナドのペースが上つた。ストレートで頭を打つフェラーリでは、如何なアロンソでも手詰りの様だ。タイヤも終つてきた。ライコネンが迫る。
六十六周のレースを制したのはデビュー二年目のマルドナド、自身初、そしてベネズエラ人としても初めての優勝。おめでとう!! ウィリアムズとしても二○○四年ブラジルGPのモントヤ以来八年ぶりの勝利。すばらしい。何かと南米との因縁があるなあ。最もラテン的なイギリスチームかもしれない。
アロンソが地元で二位、三位ライコネン、四位グロージャンロータスは強くなつた。五位小林、六位ベッテル、以下ロズベルグ、ハミルトン、バトン、ヒュルケンベルグまでが入賞。ニコがダブル入賞つてのはどうでもいいな。
二度目のピットでアンダーカットを許したアロンソ、予選でチームが大ポカをしたハミルトン、チームの読みが甘すぎたロータス、そしてQ2でマシントラブルを喫した小林も含めて、「チーム力」が勝敗を分けた結果がマルドナドのポールトゥウィン。本当に良くやつたよ。
最初から最後まで、まるで「カペタ」でも読んでゐるかの様な、荒れた訣でもなく充実して面白いレースだつた。歴史に残る一戦になるね。