大和但馬屋日記

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菜つ葉の話。スーパーで、「京菜」と書かれた見慣れぬ野菜を見かけた。値段は普通の菜つ葉の類と同じ位なので、験しに買つてみた。何といふか、白くてやや太い茎に濃緑の葉がついてゐて、ついでに葉には小さい蛞蝓まで付いてゐて、これは流石に取つて捨てたが、ともかく見たことがない。いつもの様に煮て喰つてみたら、しかしこれは知つてゐる野菜の味だ。これ、水菜ぢやね?
調べてみたらその通りで、「京菜」でググるとトップに水菜のWikipedia記事が出てくる。それによると関東では元来この太い「京菜」が食されてゐたらしい。しかし、実家の関西ではもちろんのこと、自分で煮炊きする様になつた東京での暮しの上でも、所謂水菜しかほとんど目にする機会はない様に思はれる。
この辺り、昔から関東に住んでゐる人にはどう受けとめられてゐるのだろう。「京菜」と「水菜」は同じと認識されてゐるのか否か、「水菜」が「京菜」を駆逐したと感じてゐるか否か、さうだとした場合、それを残念に思ふかどうか等々。