大和但馬屋日記

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うお、なんだこれ。劇場作品に匹敵するかの様な濃密なクオリティの深夜アニメがあつて、それに「アイドルマスター」といふタイトルが付いてゐる。どんな奇跡だこれは。アニマス第七話。一回観ただけではとても味はひ尽せない。アイマスを好きになつてゐて良かつた。敢へて時系列や因果を無視した素頓狂な喩へをするならば、九十分の「ラピュタ」を二十余分に凝縮した「さらば愛しきルパンよ」に対応するのが、「トトロ」に対する本話だとすら思ふ。うん、滅茶苦茶だな。だがそれを疑ふつもりも毛頭ない。今回の話が物凄いのは、いくつもの文化人類学的なテーマを三十分の中に何重にも押し込めて、たつた一話の中で一定の答を導き出してゐるところだ。それも「アイドルマスター」であることを忘れることなく、突然饒舌な演説を誰かが始めるのでもなく。なんと良質な作品なのだらう。