大和但馬屋日記

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yms-zun2010-10-04

AT-Xで「たまゆら」二話目。一話目と併せての放送。つまるところ男が考へた男の萌えオタ受けする作品でしかないんだよな、これ。主人公に特徴的な語尾をつけたり、コミュニケーション不全としか思へないエキセントリックなキャラを配置したり。アニメの「ARIA」がさうだつた様に、これはサトジュンの手癖なのだらう。あと基本的に主人公が安易な主人公特権を持つてたりね。「カレイドスター」からさうだつた、といふか「セーラームーン」からだなあ。薄つぺらいなあ、と思ふ。

初代の「ガンダム」の「小さな防衛線」でさ、カツ・レツ・キッカが押し込まれたジャブロー基地内の児童施設で楽しさうに遊んでゐるのを見て、ジャブロー住ひの子供が冷めた口調で「そんなの大人を喜ばすだけだい」とか言ふんだよね。今にして思へばもの凄いメタな台詞なんだけど、刺さるよなあ。といふか刺されよなあ。

何故か知らんけど自分が気に入つてゐる作品には女性作家のものが異様に多くて、例へば「GA」「ランドリオール」「AQUA」がさうだし、「ハガレン」までもがさうだつた。ラノベなら竹宮ゆゆこだしSFはマキャフリィ、FTならマキリップやヨーレンに心臓を射抜かれて、てかそもそもの入口は栗本薫であつた訣で。好んで女性作家の作品を求めたことは一度もないが(誰が予備知識もなくハガレンの作者が女性だなどと思ふものか)、女性ならではの緻密な視点といふものに波調が合ふのだらう。さういふ観点からは、一見女性受けする作風に見えるサトジュンの拭ひ難い噎せ返るやうな「男臭さ」が凄く気になるんだよな。まあ気にするくらゐなら観なきやいいのだがね。かつて好きだつたかの様に思つてた反動かね。