大和但馬屋日記

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yms-zun2009-08-30

ゲームの面白さつてのは先づ「体験」があつて、その体験を経て眩暈感が得られることにある。他人の体験を見てゐるだけでもある種の快感が得られるから「ゲームセンターCX」なんかが人気番組になる。今24h生放送で「レミングス」をやつてゐる。番組としてはグダグダもいいところだが、それでもやはり楽しい。つかめちやめちや面白い。ゲーセンでギャラリーがつくのも同じだらう。「体験」について語るのは衒学的な向きからは低級なことと見做されてゐさうで、だからさういふのは詰らない。

ウツロの町の廃墟に足を踏入れた瞬間、「チャリーン」といふ音と共に「PREPARE TO DIE!」とメッセージが出た時の恐怖。メガバリオンの攻撃を華麗に躱してジリジリと焼く焦燥。果てしないリトライの果てにヨーロッパステージをクリアして、自分の分身たるライダーがヘルメットを脱いだのを見た時の驚愕*1。通せんぼ役のレミングを自爆させる時のちよつとした罪悪感と快感。ドラゴンステーキの旨さ。シーラカンスの横腹に向けてボタンを連打する昂奮。DSの蓋を開け閉めして解けた謎*2。そして何より、百円玉を投入した瞬間の身が引締る思ひ。それらが下らないことならば、ゲームなんて下らないものなんだから一切関らないことだ。

喉が痛くて咳が出る。何かにやられた様だ。今のところ熱はない。

*1:それ以来ワシはプレイヤーキャラに自己を投影するのをやめた

*2:DSL発売後暫く経ち、ヒンジ割れ問題が発覚して以降、ゲームにそのフィーチャーを採入れるのは禁止となつたとかどうとか