大和但馬屋日記

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ハンガリーGP予選事件

yms-zun2007-08-05

  1. 予選Q3セッションの残り時間二分十五秒の時点でアロンソマクラーレンピットに停止、タイヤを新品のソフト(今レースでは固い側)に交換。
  2. 同二分八秒、タイヤ交換終了。ジャッキダウン。ロリポップは「BRAKES」のまま。
  3. 同一分五十秒、ロリポップが「1st GEAR」に。ハミルトンが既に直後で待機中。
  4. 同一分四十八秒、ロリポップが上る。この時点でアロンソがピットを離れない理由はない。
  5. 同一分三十八秒、アロンソ発進。
  6. 同一分三十四秒、ハミルトンが所定位置に停止してスーパーソフトタイヤを新品に交換。
  7. 同一分二十六秒、ハミルトン発進。当GPの予選ベストタイムが一分十九秒台であることを考えると、この残り時間でアタックラップに入ることは絶対に不可能。
  8. アロンソ、ベストラップ更新。
  9. ハミルトン、時間切れ。チーム代表ロン・デニスはヘッドセットを投げ捨て、アロンソパーソナルトレーナーに何事か責め立てる仕草をする。

以上が国際映像から分る客観的事実。この一連の件について、FIAは以下の裁定を下した。

  • アロンソは他のドライバーの走行を故意に妨害したのでスターティング・グリッド五つ降格のペナルティ。六番手スタートとする。これを覆すことはできない。
  • マクラーレンチームは本競技とモータースポーツの利益を著しく損つたために、本グランプリで得るコンストラクターズポイントを無効とする。本決定に対してチームは抗訴することができる。
ハミルトンの言ひ分
「何が起つたか分らない。皆が見た通りだよ」
アロンソの言ひ分
コースに出るタイミングはチームが知つている。自分は無線の指示に従つただけだ。
ロン・デニスの言ひ分
バーンアウトのラップ中に、ハミルトンに対してアロンソを先に行かせる様指示したが彼は従はなかつた。その為にプランが狂ひ、アロンソをピットに留める必要が生じた」

以下個人的推察。ロンの発言が「責任はハミルトンにある」といつた内容になつてゐるのは不可解。セッション終了後の激昂との辻褄が合はないし、ロリポップを上げてからの十秒が「チームの指示」といふのもをかしい。ロリポップが下つたままなら話は分るけれども。
アロンソ個人を悪くいふつもりはないが、結局「どつちがナンバーワンか教へてやるよ」といふチーム内のパワーゲームが、ロンの発言をも左右させてゐるとしか思へないよな。
FIAが釈明に納得せずペナルティを課したのは尤もだと思つた。やるならもつと巧くやれよ。