大和但馬屋日記

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ワイヤレスレーシングホイール届いた

yms-zun2007-05-24

Forza2」と併せて予約注文しておいたハンドルコントローラが発売日に届いた。「ハンコン」と略すのはどうも語感が好きになれないので当日記ではWRWと略記する。つかレーシングホイールでもいいや。まあどちらでもよい。
箱の大きさはいつぞやの体験会の時に見たから覚悟は出来てゐたものの、それでもやはりデカい。開けて中身を取り出すだけでも一苦労だ。細工に凝り過ぎといふか、よくこんな構造を考へるよな。万一のことを考へて箱は折り畳んだ状態で保管しておきたいが、畳んでも相当に嵩張るから困る。ある程度時間をみて不具合が起きなければ処分しよう。
で、中身。本体のステアリング部とペダル部、両者を繋ぐモジュラーケーブル、本体をテーブルに固定するクランプ、そしてACアダプタ、振動用の単三電池、ソフトウェアのインストールディスクといふ構成。但しACアダプタを使用する場合単三電池は不要、Xbox Liveを利用してゐるならインストールディスクも必要ない。

本体

大きい。ステアリングホイールを除く筐体部分だけで、Xbox360本体と同じくらゐの大きさがある。重さもそれなりにあつて、安定感はある。クランプを使用しない場合、膝の上に載せて遊べる様に本体下側が窪んだ形になつてゐる。しかしこれを膝に乗せると重くて疲れると思ふ。
全体的な作りはしつかりしてゐて、ステアリングホイールまで含めてチャチな感じはしない。360のイメージカラーを纏つてゐる御蔭で写真などで見るイメージは玩具くさいが、現物の質感はなかなか悪くない。
箱の大きさと膝置き用のフレームの形のおかげで、ステアリングコラムの軸位置がテーブル面よりもずいぶん高いところにある。そのため、ポジションをGTフォースなどに合せて調整してゐると、WRWでは高すぎることになるかもしれない。予めコクピットを用意してゐる人は注意した方がいい。

クランプ

本体下面に装着し、テーブルを挟み込んで固定する部品。ネジで締め込んだ上からロックレバーで固定する方式になつてゐて、それなりに凝つた作りである。また、ロックレバーには自動車のボンネットを開くレバーと同じアイコンが刻印されてゐる。かういふ遊び心はマイクロソフト製品としては意外で笑つた。
ただ、このクランプの構造自体は強度的にどうだらう。うちは丸テーブルなのでどうしても完全な固定は難しい。このクランプでは一点のみの固定なのでそれが顕著になる。GTフォースだと両端二点での締め込みなのでまだマシなのだが。
あと、固定する台には相応の厚みが必要。二センチほどの厚みでも、完全に締め込むにはまだ心もとない。しつかり締めるにはさらに五ミリくらゐの板を挟みたいところだ。

ペダル

こちらも作りはしつかりしてゐる。「本当に踏んで大丈夫か?」と不安を覚える様なことはない。踏み込みの重さも家庭内で裸足で踏む分には丁度いい。シューズを履いてゐると軽すぎるかもしれないが。
もう少し全体が重ければいふことはないが、仕方ないので踏んでも動かない様固定は工夫しよう。

使用感

普通のコントローラと同じく、中央のXboxボタンで本体の電源を投入できる。十字キーとABXYボタン、START/BACKボタンで大抵のオペレーションは可能。LRトリガーはブレーキ/アクセルに対応、左スティックはハンドルで当然左右のみの操作となり、LRボタンと右スティックは代用なし。また、スティックの押し込みも当然使へない。これらのおかげで、「TDU」ではずいぶん出来ることが減つてしまふ。クラクションも鳴らせないのは痛い。
ともあれ二本のソフトで試してみた。

TEST DRIVE:Unlimited

ハードコアモードでいつものスーパーセブンで走り始める。‥‥は、走れねえ。
HCモードだけで数十時間、もはやどんなマシンでもそれなりに思ひ通りのコントロールができるぜと思つてゐたら鼻ッ柱を折られてしまつた。危なくて全然アクセルを踏み込めない。アクセルを踏むと回り出す。どうやつたら前に進むのかさへ分らない。
コントローラが如何に補正で守られてるかがよく分つたよ。これに馴れるまでは相当時間が掛りさうだ。またソフトの寿命が延びてしまつた。
正直「フォルツァ」やつてる場合ぢやねえ←

FORZA MOTORSPORT2

それでもやつてみたい、といふ訣でとりあへず味見。
アーケードモードのエキシビジョンレースでCクラスのMR-2を選択。アシスト全オフで最初のオーバルレースに優勝し、続く筑波サーキットでも買つて、次のシルバーストーンショートコースでこてんぱんに負けるまで遊んだ。
うん、普通だ。普通に楽しい、けど、体験版をコントローラで走りこんだ時に感じた興奮は少し遠のいたかなといふ気もした。
ゲームの出来が悪い訣ではなくて、なんだらう。両腕でハンドルを握り、足でペダルを踏むといふ動作自体がどうも大味で、フォースフィードバックによるインフォメーションもその大味感をさらに強めてゐる様な。視覚と聴覚とコントローラの振動を頼りにミリ単位でLRトリガーを絞り込むあの繊細な感覚の方が、バーチャル体験としては圧倒的に優れてゐるのではないか。これは純粋なクルマ好きの人には恐らく未来永劫理解されまいが、ワシのゲーム脳に宿るゴーストがさう囁いてゐる。手指は本当に優れた感覚器官なのだなあ。
まあ、さう思つてしまふのは特に足の操作が大味なのが主な原因なので、これを人差指並に繊細に動かせる練習をするしかなからう。フォースフィードバックも「体感ゲーム」的には外せないが、感覚を研ぎ澄ますには邪魔だなあ。どうしたものか。

総体的に

ハンドルコントローラとしては、価格帯を考へれば十分以上の出来。初代GTフォースとは最早比べ物にならない。問題はこれで不満が出た時に選びたい上位のモデルがXbox360には無いといふことだが、まあそれは他人事だな。ゲーマーたるワシにはこれ以上の物は必要ない。
ワイヤレスであるといふのは重要。Xbox360本体とWRWの間にケーブルを引張らなくて済むのは我が家のレイアウト的には大変有難い。「ACアダプタを使ふなら意味ないぢやん」といふ指摘は的外れもいいところだ。少し考へれば分るよな?
ただ、これは気のせいではないと思ふが、ときどき瞬間的に誤入力が発生する。ボタンに触つてもゐないのに一瞬リアビューになつたり、ギアが勝手に一段下つたりといふことがあつた。これがハードウェアの不具合によるものか、ワイヤレス故のノイズの混入か、単なるゲームのバグかは分らない。他にさういふ例があるかどうか、しばらく様子を窺つてみるしかないな。