大和但馬屋日記

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ヨコスカ排ガス紀行

走つた走つた、既に満身創痍だ。いやそんなことはないけど微妙に外れてもゐない。
例によつて「カシミール3D」でルート設定を行ひ、geko201に転送してナビゲートさせた。
ルートの選定自体はこれまた例によつてのルート検索機能を使ふ。これの検索結果を参照しながら、「カシミール3D」上にルートポイントを一つづつ手で打つて、最後にそれらを線で結んでルートとする。市街地で明らかにショートカットできさうな道を見つけたらそちらの方を登録。
ハンドルバーマウントを装着してから見知らぬ土地へ向ふのは初めてだ。ナビ機能がどこまで使へるか。
日曜午前の第一京浜道路は交通量も少なく、川崎辺りまでは拍子抜けするほどあつさり着いた。ペースも快調で時速三十キロ前後でスイスイ走れる。
何度か曲らなくてはならない横浜市街も難なく通り抜け、磯子区に入つた辺りで行程はだいたい三分の二くらゐか。この辺から道に起伏が現れてくる。何だか左手首に痛みを感じる様になつた。特に捻つたりはしてゐないが、はて。
いつの間にか赤いRX-8と抜きつ抜かれつ状態になつてゐることに気付いた。はつきり意識し始めたのは磯子駅近くで、たぶんその数キロ手前からさういふ風になつたのだと思ふ。道はそれほど混雑してゐないので単に信号の綾でさうなつてゐるのだとは思ふが、その状態は延々金沢八景を過ぎるまで続いた。そこから先は道が混んでゐて、恐らく同じ目的地であらう横須賀にはワシの方が遥かに早く到達した次第。マツダ自慢のツインローターに比べてワシの倒立V2エンジンも仲々やるもんだ。
いくつものトンネルを潜り、最後のスロープを下りてヴェルニ公園に着いてみたら、目の前にはおふねがたくさん。どれもこれも灰色で角ばつてたり真つ黒で鯨みたいだつたり、普段見たことのないものばかりでもう大昂奮ですよ。丁度鯨みたいなおふねが動いてたのでしばらく眺めてゐた。方向を変えるのに二艘のタグボートに押してもらはなくてはならないのだけど、相手が丸いから押すのも大変さうだなと思ひました。
あと、沢山おふねが並んだ中に一艘赤いおふねを見つけたんだけど、あれはきつと「しらせ」だよね?
灰色のおふねを堪能した後は記念艦「三笠」まで行つて周囲をうろうろ。「大和」のセットを見た後の感想としては、小さいなあ。当り前だが。何故か中に入る気は起きなかつた、また次の機会でいいや。
裏通りから少し山の方に迷ひ込んでみた後昼飯を喰つて帰途につく。自慢の倒立V2エンジンも流石にパフォーマンスが落ちてゐて、回転数を同じにしてゐるつもりでも使へるギアの段数が二、三段落ちてゐる。向い風が強いせゐですよきつと。
磯子で往路では気付かなかつた妙な物件が目に止つた。ビルから山に空中歩廊が生えてゐる。何て無茶な。山上の建物と関係あるのか。近寄つてみるとこれが横浜プリンスホテルで、後で調べたところ今年の六月に営業を終了したさうだ。歩廊に工事の覆ひがされてゐるのは、取毀しの準備といふことか。勿体ない。
帰りのペースは時速二十キロを出すのがやつと。行きは休息込みで三時間少々で済んだところを一時間余計にかけて帰宅した。走行距離は片道がきつかり六十キロ、横須賀市内でうろうろしたのを含めると実に百二十八キロメートルも走つたことになる。これ程の距離を走つたのは初めてだ。無理なく一日で行つて帰れるのはこの辺プラスアルファで限界だな。行けて江ノ島辺りまでか。違ふ方角ならどこまで行けるだらうか。
今回はパンクの様なイベントもなくノートラブルで、と言ひたいところだが左手首がどうも痛い。ビールジョッキが持てない程だ。次の日、整骨院で診てもらつたら典型的な「テニスエルボー」つまり腱鞘炎とのことだつた。左手ブレーキの方を多用するから当然の帰結か。利腕でないのが僅かな救ひ。しばらくは手を使つちやいかんとのことで、自転車は自肅。トホー。