大和但馬屋日記

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フリー走行三回目(十月十日記載)

壮絶な青空。単に晴れてゐるといふばかりでなく、空気が限りなく透明だ。シケインスタンドに立つと、正面の伊勢湾が眩しいほどに輝いてゐた。サーキットから海がこんなに近く見えたことはワシの経験の中では滅多にない。視界の右手の方、志摩半島の辺りは厚い雲が被さつて、時折雲と地上が接してゐたりもする。あちらはあちらで物凄い天気のやうだが、その雲がこちらにやつてくる気配はどうやらなささうだ。場内アナウンサーが「最終コーナーの向うに虹が出てゐます」といふので振り返ると、本当に大きな虹が掛つてゐた。写真ではあまり綺麗な色が出なくて残念。
さうかうするうちにセッション開始。もちろんコンディションはドライ、予選と決勝のためのタイヤ選定をこの一時間で行はなくてはならないために、各チームとも最初から積極的に走りこんでゐた。琢磨が三十四秒台を出して、以後タイムは三十一秒台まで順調に更新されていく。ブリヂストン勢の調子がやけに良く、ミシュラン勢はどうもうまくない。
久しぶりにコースレコード更新への期待が高まりつつセッション終了。すでに土曜日と思へない混雑振りなのであまり動き回ることもなくシケイン席に縛り付けられる。