■ [GP][2006][bahrain]2006年第1戦バーレーンGPフリー走行三回目
一夜のうちにコースを砂嵐が襲い、トラックは昨日以上に酷いダストまみれとなった。各チームともほとほと困り果てた状態。土曜フリーが一セッションしかないこともここに来て大きく響きそうだ。
昨日トヨタのタイムが奮わなかったのはエンジンの回転を充分以上にセーブしていたためらしい。では本当の実力は? と思ってもこの路面では何も判断しようがない、そんなコンディション。
二十六分、井出がホームストレートでストップ。
モントヤのノーズカメラ、クロム塗装の映り込みがすごい。と思って見てたら森脇氏が「フロントウイングの剛性がないね」と鋭い指摘。これはもしかして十年前の「新開発バタバタウイング」を再投入か?
それにしても、「白いマシンを見てザウバーと、青いマシンを見てウィリアムズと思え」と言われてもなー。森脇氏も間違えた、川井氏も「よく間違う」と。あとやはりマクラーレンとミッドランドも紛らわしい様だ。レッドブルとトロロッソも前から見ると同じ*1だし、困ったもんだ。
フェラーリは引続き絶好調、しかし昨日ソフトタイヤを履いたマッサがハードブレーキでタイヤの構造破壊にまで至るフラットスポットを作ったとか。ブリヂストンも相当攻めている様だけど、昨年のミシュランの様な醜態は晒さないでくれよ。
セッション終盤、アロンソがトップに。速い。しかしそれをマイケルが上回る。フェラーリは一セクが速い。そして最後はバトンがトップに。
セッション終了と同時にマッサがハーフスピン。これであとは予選に臨むだけ。面白い予選が見られそうですよ。
ところでトロロッソが結局「実質最後尾」なのは何なんだろね。
結果
■ [GP][2006][bahrain]2006年第1戦バーレーンGP予選
第一ピリオド
最初の十五分が始まった。まずここで下位の六台が篩落される。
コースオープンと同時に井出が出走。午前のトラブルはドライブシャフトの破損だそうだ。少しおいて各車続々とコースイン。
二時間のインターバルの間にまた砂が乗っているが、タイムへの影響は午前ほどひどくはなさそう。
序盤はトロロッソが上位を占める。午前遅かったのはタイヤ温存のためだったかも、ということで番狂わせが起きるかどうか。
ライコネンが左リアタイヤを吹っ飛ばしてスピン。突然サスペンションが折れ、リアウイングまで飛ばしてしまった。これでセッションは赤旗中断、残り四分三十四秒でタイマーストップ。ライコネンは自力でピットに戻りマシンを修復している。またもマクラーレン、またもライコネン。この何年越しの宿痾は治らないのか。
赤旗解除、セッション再開、全車コースインしてまるでフォーメーションラップ。皆一周しかチャンスがない。
うわ、タイミングモニタが落ちた! 世界中がパニックだ!
ラルフ、アルバース、モンテイロ、佐藤、井出、ライコネンがノックアウトとなった。トラブッたライコネンは仕方ないとして、ラルフは完全に餌食。トヨタがトゥルーリ以外全滅、六台中五台がいわゆる「ジャパンパワー」。とっほっほ。地上波が何ていうかね。
第二ピリオド
各車三十二秒台をバンバン出してくる。もう新タイヤを投入しないと、とても安閑としていられないということか。
ニコがスピン、これはもう駄目。トゥルーリもアタックを諦めた。
ジャック、ニコ、クルサード、トゥルーリ、リウッツィ、スピードの六台がノックアウト。
アロンソ、モントヤ、フィジコ、そしてハイドフェルトが三十一秒台。すごいなBMW。
第三ピリオド
最終ピリオドは決勝スタート時と同じ燃料を積まなくてはならない。しかしアタックは軽くして行いたい。だから各車ともセッションをまるまる使って燃料を消費する(消費した周回数に合せて予選終了後に再給油される)。
残り十一分でマイケルがピットイン、本気タイヤに交換、アタックへ。1'31.595。これはいいぞ。ホンダ勢も本気モードへ。しかしバトンは1'32.129と、今ひとつ。バリチェッロ1'32.941。これも冴えない。マッサがトップ、1'31.523。
残り四分半、マイケルとホンダ勢がさらにタイヤを交換。ルノーも二回目の交換だ。結構、決勝のタイヤは捨ててくるのね。
マイケル、1'43.431でトップへ。バトンも1'31.549で三番手へ。アロンソ1'31.702、四番手に沈む。
フェラーリがフロントロウ独占、マイケルがPP獲得数記録でついにA・セナと並ぶ歴代一位タイとなった。
新しい方式で始まったこの予選、これはたしかに面白くなったと思う。ダレ場がなくて、ひさしぶりに退屈しない予選が観られた。やってる方はたまらんだろうけど、昨年の様に途中で「やっぱやめた」なんてことにならないことを願いたい。