大和但馬屋日記

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2005-10-27

[]2008年からの新エアロパッケージ案

これはビックリ仰天。

なるほど、意図は分る。リアタイヤの後ろにウイングを置くことで、大きく二つの効果が見込まれる。

リアウイングによるダウンフォースの大幅な削減
正面から綺麗な空気が当らなくなるので翼としての効果が下がるのと同時に、車体後端のデフューザとの連携がとれなくなるため*1、ボディ下面からの空気の引抜きができなくなる。つまり、ダウンフォースの大半を占めるベンチュリ効果そのものが相当小さくなる。
車体後方の乱流発生を抑制
リアタイヤが掻き乱した空気がある程度整流される*2。また、前述の通りボディ下面から引抜かれる空気流が小さくなるので、車体の後方乱流(タービュランス)も当然小さくなる。

まあ、要するに突き詰めればダウンフォースが減るということだけれど、翼の効果を殺しつつ後方の空気を整流できる、つまりコーナリング速度を下げつつコーナーでの接近戦が可能になるというのだから、上手くいけばとてつもなく合理的なアイデアだと思う。これを提案した人は本当に頭がいい。

イラストのマシンは恰好悪いけれど、それは単にこの形が合理的でないデザインだからだ。車体上面のエアの流れに関する現在主流の方法論が完全に覆される訣だから、ボディのシルエットも全く違ったものになるだろう。合理的な形に作られればそれなりに恰好良いデザインになる。F1において、速さと美しさは両立する。だからそのことについて心配はしていない。

というか、オレは楽しみですよこのエアロ案は。

*1:そもそもイラストにはデフューザが描かれてすらいない!!

*2:ロアウイングが見当らないのでそれほどでもないかもしれないが