大和但馬屋日記

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2005-06-20

[][][]2005年第9戦アメリカGP決勝

ミシュラン問題はこじれにこじれ、結局どうなるのか分らないままにスタートの時を迎えようとしている。

一往、全チームがグリッドにマシンを並べた。

フォーメーションラップで、クルサードウィリアムズ勢に「ピットに入れ」と指示が。ミシュラン勢はすべてピットへ。レースボイコットだ。グリッドにはBSの六台のみ。

えーと、引越作業に戻っていいすか?

まー一言。ミシュランユーザー最悪だ。もう、今年は奴らを応援しない。琢磨も含めてな。

あとアメリカのDQN観客、走ってるマシンの妨害をするな馬鹿。死ね。

個人的な見解としては、ミシュラン勢がFIAに対して「最終コーナーにシケインを設けてノンタイトル戦にしてくれ」と申し入れたのであれば、そのスピードなら大丈夫という判断だったのだろう。ならば、そういう走りをしてレースに参加すべきだった。BS勢には「我々はそうするから前に注意して走ってくれ」と言っておいて。

BS六台に負けるのはミシュランの責任。しかし、だからといって「ノンタイトル戦にしてくれ」云々とは、随分横暴な言い分ではないか。レースは、レースを楽しみにしている人のためにある。数万の観客を、数百万のファンをがっかりさせる決断は、それはそれで勇気の要ることであったろうが、ファンとしてそれを理解はしても支持までする必要は感じない。

むしろ、今回のFIAの判断については支持したい。

うお、マイケルが二度目のピットアウト時に、バリチェッロを一コーナーで押しだした。この辺如何にもマイケルやなあ。フェラーリピットも冷汗たらたら。ルノーのメカも思わず片付けの手を止めたとか。

結果

[][][]さらに感想

冷静に考えようとすればするほどミシュラン勢に対して腹立ちが増す。では、何がそんなに気に喰わないかと考えてみるに、次の二点に集約した。

まず「多数派の横暴」について。もし今回のトラブルがミシュランでなくブリヂストンに起きていたら、Mi勢はBS、というかフェラーリの主張に対してどう対応しただろうか? これはあくまで私見だが、歯牙にもかけないのではないかとオレは思う。イベントとしても、一チーム+二チームが居なかったとして大した問題にはならない。

今回ミシュランは、F1レースを戦えないタイヤを用意してしまった。それはミシュランの責任でありMi勢はある意味で被害者でもあるが、そのミシュランの都合に合せて何の問題もないBS勢を巻込んで、それでアロンソライコネンが仮に優勝したとして、「何それ?」とBS陣営は思うだろう。ミシュラン勢の出す案があまりにミシュラン勢自身に都合良すぎ(失うものがなさすぎ)であれば、フェラーリが頑迷に反対したことも理解できる。

次に「フォーメーションラップを走ってイベントを成立させたこと」だ。これも結局同じこと。ボイコットするならするで、レース自体のキャンセルをFIAに求め、プロモーターへの金銭的負担をミシュランとそのユーザーチームで肩代りすべきだったろう。レギュレーションによる罰金を恐れて形ばかりレースを成立させて、それを観に来た観客はいい面の皮だ。詐欺と言ってもいいだろう。

チームにとって、USGPは十九戦の中の一戦にすぎない。しかし地元のファンにとってはどうか。「きちんと」レースを不成立にして、後日もう一度開催するという方法は取り得なかったのか。

以上の理由で、遺憾ながらチームではこうしてやむを得ずミシュランで示唆された通り、レース参戦を見合わせることとなりました。*というMi勢の共同声明には同意しかねる。事実として、お前らはレースに参戦したのだ。最悪の形で。大体、予選を全力で走っておいて、どの面下げてそんなことが言える?

とりあえず、彼らは信用と引換えに実を取る行動をした。故に、今季は彼らへの信用を持たないという態度を、オレは取る。ドライバーや観客を危険に晒さなかったのは英断だとしても、これが最良だったとは思わない。