大和但馬屋日記

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天文学的無知

傾向として29才以下のCGオペレーターさんは

天の北極から太陽系の公転面を見下ろした場合、全ての惑星の公転軌道が反時計回りになるのはCG屋なら常識だと思うが、それが時計回りだったらしい。

という天文学的な常識を知らないことが多いと思う。

NHKで星の逆行といへば数年前の大河ドラマ「葵・徳川三代」のオープニングが未だに忘れられない。当時もネタにしたけれどその頃の日記は圧縮してしまつたのでもう一度何があつたか説明しておかう。
第一話のオープニングにおいて、日光東照宮陽明門の背景の星が北極星を中心に時計回りに周り始めたのでビックリ仰天。西から上つたお日様かっつーの。故あつてその映像表現に敏感であつた当時のうちの社長(故人)がNHKに抗議の電話を入れたら翌週からは正常な向きに修正されたといふ話。
CGオペレータ云々以前に、放映に至るまでにこんな単純なことがチェックできない*1のが今のテレビの世界、ひいては一般的な世の認識なんだなと思つた。もはや天文学的知識ですらないんですが。すでに天才バカボンの歌がギャグとして通用しなくなつてゐるといふことかもしれず。
たぶん、惑星の公転する方向と自転する方向と太陽が上つたり沈んだりするわけと夜空の星が北極星を中心に回つて見えるわけが、ひとつの図式としてイメージできなくなつてゐるのだらう。実際、うちの職場の若い衆もさういふことには全く興味がなささうだし。

*1:そのくせ「キャラに鼻がない様に見える」云々といつた末節のチェックは行き届いてるんだけどね。