大和但馬屋日記

はてなダイアリーからの移行中

コース上がすべて

前回ハンガリーGPが終つてからこのイタリアGPまでの三週間、F1界は大揺れに揺れてゐた。
言はずと知れたタイヤ問題、詳しくは語らないが、事実関係にだけ触れておかう。ミシュランタイヤが規定よりも幅の広いタイヤを使つてゐるのではないかとブリヂストンが指摘、フェラーリチームを通じてFIAに告発した。FIAはこれを受けてレース前にだけ行はれる計測をレース後にも行ふことを決定、ミシュランはレース後にトレッド面の幅が広がつてゐる事実を認めて規定内に収まるタイヤを急遽用意した。以上だ。
特に付加へることはない。この件を巡つてヨーロッパの関連メディアでは議論が紛糾したらしく、金曜の公式記者会見でも大激論が繰広げられたさうだ。行きつけのF1掲示板でも巨大なツリーが立ち、2chのF1板がどうなつてるかも容易に想像がつく。つくから行かないけど。
しかしこの件、まつたく興味が持てなかつた。心底どうでもよかつた。ミシュランが事実を認めて新しいタイヤを作つたといふなら、その結果を見れば一目瞭然ではないか。さう思つたので、日記でも取上げなかつたし、F1ページでもこの件には微塵も触れてゐない。
オレにとつて興味があるのは、GPウィークの終末にトラック上で起ることだけだ。裏で何があつたとしても、結果がコースに現れなければ意味がない。だからレース結果がコース外で操作されるのは嫌だし、コース上を掻き乱す闖入者は許せないと思ふけれど。
同じ理由で、ストーブリーグと称されるドライバーの移籍情報もどうでもいい。結局レースに使用されなかつたMP4-18だつて、オレにとつては存在しないに等しい。ドライバーがインタビューにどう答へたかで好き嫌ひを決めてしまふ人の心が理解できない。そんな人達がもつともらしく議論したところで、それは主観的な好き嫌ひを押付けあつてゐるだけだ。今回の件はまさにさうだつた。
何言つたつて何やつたつて、勝つた奴が偉い。それがF1、それがレース。