大和但馬屋日記

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夏夜蝉時雨

早大通りの並木には当り前の様に蝉が沢山ゐて,夜半を過ぎてもなほ鳴き止まない。夏が来るのを今か今かと待つてゐたらいつの間にか秋の気配が迫り,慌てて一夏ぶんを鳴き尽くしてしまはうとしてゐるのだ,きつと。まるで宿題に追はれる子供のやうに。
それが,丑三つ時になるとピタリと鳴き止んだ。まこと不思議なことである。草木も眠るとはよく言つたものだ。
なんてことがわかるのは,つまりまだ職場にゐるといふことなんだな。まるで宿題に追はれる子供のやうに。さ,帰らう。