大和但馬屋日記

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F-1伝説

いはゆるコンビニコミックスの中に「F-1伝説」(作:磯田健一郎,絵:のだしげる)を発見、即購入。
オリジナルは10年以上前、F1バブルまつ只中に今は亡きコミックジャングル誌に連載。手許には増刊版として出版された総集編(前半6話収録)があるが、その後出たコミックス版(全2巻)を買ひ損ねたまま幾歳月。もはや入手は叶ふまいと時折思ひ出しては残念に思つてゐたところに、まさかこんな形で再会できるとは。世の中捨てたもんぢやない。
一話完結の伝記風マンガで、雰囲気としてはヤングジャンプの「栄光なき天才たち」などに近い。ジル・ヴィルヌーヴニキ・ラウダ、中村良夫、ヨッヘン・リント、などなどF1史上に残るドライバーやエンジニア達の評伝が詰まつてゐる。よりF1を楽しむための基礎教養として、是非目を通しておきたいものだ。
初めて読む後半部分では、コーリン・チャップマン絡みの話が多い。特に伝説の名ドライバー、ジム・クラークの名は知つてゐても、何故今も伝説たり得るのかまでは知らなかつた。マンガの中でのキャラ立てがうまく、今さらの様にファンになる。本人がカメオ出演してゐる映画「グラン・プリ」をまた観よう。
こんな濃い物語の積み重ねの果てに今がある。どうせなら、それを知つた上で楽しみたいぢやないか。