大和但馬屋日記

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ブラジルGP決勝

ベッテルが年間最多PP記録を更新して迎へた最終戦。スタートでウェバーが珍しく成功、偶数グリッドながら二番手をキープ。小林は好スタートを切つて十六番手から二周目に十三番手に。
今回のDRSゾーンは三コーナー後のバックストレートのみとなつたが、距離が短すぎて役に立つてないなあ。空気抵抗は速度の二乗に比例するから、DRSの効果は使ひ始めでは殆どなくて、区間が長い程顕著になるわけだし。
十周目、シューマッハーが一コーナーでセナを抜く際に接触してリアタイヤをカットされてしまふ。パンクして丸々一周分のスロー走行。このアクシデントに対して審議が出た。十二周目にセナもピットインしたが、タイヤ交換のみで破損したフロントウイングはそのままにした。
十四周目、ベッテルに対して「ギアボックストラブルだから二速はショートシフトしろ」と無線が飛んだ。残り五分の四、大丈夫かね。十七周目には「三速もだ」と指示。
セナにドライブスルーペナルティ。マイケルが寄せすぎたかと思つたが、セナのブレーキングが下手だつたと判断された模様。
一回目のピットインを終へた後、二十三周目にベッテルがファステスト。しかしギアボックスは深刻さを増し、つひに「四速までショートシフトしろ」、そして二十八周目には「全てのコース、全てのコーナーでショートシフトしろ」と。セブは「そんなことしたら後ろに抜かれるぢやないか」。もうウェバーが真後ろに来てゐる。一九九一年のここでのA・セナを思ひ出すなあ。六速ギア一つだけで優勝したあのレース。
同じ周、マルドナドがスピンしてリタイア。
三十周目、ウェバーがベッテルの前に出た。
三十四周目、「十分後に雨が来るかも」と発表。二回目のタイヤ交換タイミングが既に来てゐて、ピットとドライバーにとつては正念場。
しかし雨は来ず、各チームとも二回目のピットストップを順当にこなしてゐる。小林はロングラン作戦か。「前にディレスタが居てお前の方が一秒半も速いけど、今の順位でポイントは獲れるんだから安全に行けよ」とピットから釘を刺されてゐる。お高い万円の分配金が掛つてゐるのだから必死だ。
四十四周目、ハミルトンが早くも三回ストップ。残りを走り切るつもりか。一つ前の周にプライムに換へた小林も同じ考へだらうね。小林はラップダウン前提だらうし。
四十五周目にベッテルがファステスト、すぐさまピットに怒られた。そしてつひに、ギアボックスが逝つた! ハミルトンのが!! ええー。
小林九番手。二つ前のニコよりペースがいいんだけど、ニコは三回ストップなのだらうか。だとしたら八位は堅いのだが。ディレスタは二回だらうなあ。
バトンにピットから「これから最後まで予選ラップできるよ」。これに応へてバトンが一人ファステストラップ大会を開催。すげえな。
ベッテルがピットに向けて「九一年のセナの様な気分だよ」。若いのによく知つてるねえ。まだ物心付くかどうかだつたらうに。川井氏も同じ感心の仕方をしてゐる。
六十二周目、バトンがアロンソを抜いて三番手に浮上。ベッテルにも届くかなあ。ピットは当然発破をかけるが、ベッテルのペースも悪くはない。バトンとしてはプレッシャーをかけてベッテルのギアを潰す様に仕向けるしかないか。
トップを快走するウェバーがファステストを記録してピットから小言を喰ふ。もうお約束だな。
そしてウェバーが、最後まで三周連続でファステストを出して、今季最後の初優勝。ベッテルは二位をよく守つた。三位バトン、やはり強い。アロンソ、マッサと続いてスーティルロズベルグ、ディレスタ、小林、ペトロフまでが入賞。最後はトラック上で地元のヒーロー・マッサがドーナツターンを被露してシーズンの幕を閉ぢた。
小林、いい走りだつたねえ。目立つところはなかつたけど、ペースの不安なところが全然なかつた。個人的にはハミルトンがいい最後を飾れなかつたのが残念。
さて、目下の心配は来年に日本でのTV放送があるのかといふところだが、無けりや無いで数字だけ見て一喜一憂するくらゐは朝飯前の夕食後だ。F1は続く。何も問題はない。