大和但馬屋日記

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三秒ルール

ふと思ひ立つてhttp://ised.glocom.jp/keyword/3%e7%a7%92%e3%83%ab%e3%83%bc%e3%83%abを眺めてゐたのだが、「三秒で理解されなければ負け」といふのが「三秒で理解できる表現をしろ」といふ意味ではなくて「根回しが足りない」といふ意味の婉曲表現だと三秒で理解したオレの頭はあまりに日本人的だと三秒後に思つた。
しかしまあ、三秒ルールつてある意味「三秒で理解した範囲で行動するよ」といふ宣言にも使へないことはない訣で、といふか実際にさういふ実践が為されてゐるらしいですが、まあべつにそれはそれでいいや。
といふか、「三秒で理解できる表現で書く」ことと「書かれたものを三秒で理解する」ことの両方を実践しようとするとどうしても要約と紋切型とジャーゴンが横溢することになるわけで、人間の通常の発話能力と理解能力から考へてもそれは僅か三秒で伝はる程度以下の情報量しか持ち得ず、結局のところ空気を醸成する能力と空気を読む能力ばかりが磨かれることになり、伝達過程での情報の欠落について誰も責任を取らなくなつてしまふ。そんな状況から何か本当に新しい概念が生れるとは期待できないのであつて、オレにできるのは期待するのをやめることだけであつて、「まあべつにそれはそれでいいや」といふ投遣りな態度に落着けて終了。

実名主義と住所登録問題は

似て非なるものだと思つたといふか、被つてゐるとは思ひつきもしませんでした。
はてな住所登録はサービスの対価として個人情報を求めた(そしてそのことの是非が問はれた)のに対して、総務省の「情報フロンティア研究会」が提唱するとマスコミによつて報じられた*1実名主義は誤つた自己責任論にすぎないのではないかと。少なくともはてなはサービス運営の継続可能性と個人情報取得の必要性を天秤に掛けたはず*2
でも、発想の大元が無辜でありすぎやしないかといふ意味では確かに両者のイメージは被つてゐるかも。

*1:事実とは異なると思はれる。コメント欄参照

*2:それが妥当かどうかは別として