大和但馬屋日記

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凡そロボットアニメといふもの、といふかアニメに出てくるロボットに興味を失くして久しい。日常の中にロボットが入り込んで新たな生活観が描かれるといふ最大の楽しみがどこにもなくて、今やその辺りのことはもう「パトレイバー」と「∀ガンダム」で満足したからいいか、といふ気分になつてゐる。まあそれはそれとして話が面白ければ良からうと思つて一往観始めても最後まで続かないことが殆どだ。例外は「翠星のガルガンティア」くらゐだ。あれは先述のあらゆる意味で良かつた。
そんな俺が観た「クロムクロ」第一話。最初はどこが作つたかなども全く気にも留めずに白けた目でボーッと眺めてゐたが、金髪のお嬢様を乗せた迎へのリムジンが発車する時にちやんと指示器を点灯させて道行く車を遣り過してから動き出したのを見て急に引込まれた。ああ、ここにはただの設定ではないちやんとした日常があるぞ、と。我乍ら変なフックだと思ふが、こんな動きを作り込むロボットアニメを見たことがない。もう、これだけで期待していい気がした。建造物のスケール感、その中にロボットを置いた時の見え方。素晴しい。楽しいぞこれ。
最後までしつかり観て、ピーエーワークスの仕事だと気付いて、成程と納得した。この後どうなるか、最後まで視聴が続くかはまだ分らないが少なくともこの第一話は完璧だ。円盤の一巻目だけは買はう。全巻買ひたくなればいいな。