大和但馬屋日記

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オーストラリアGP決勝。朝にチーム関係者が召集されて(召集主体は不明)、予選について討議したところ全会一致で「昨年までのシステムに戻す」と決つたさうだ。
スタート。ハミルトンがロスべルクでもやらない様な大失敗、ロスベルクもいつも通りに軽く失敗してそれぞれ後退。ベッテルが一コーナーまでに前に出て、ライコネンも追付いてきた。しかしライコネンのパワーユ二ットが火を吹いてフェラーリの一角は早々に崩れた。
最初の夕イヤ交換でメルセデスは賭けに出て、ハミルトンのタイヤを一番固いミディアムに。この一回で最後まで走り切るつもりだ。今季からの三種類のコンパウンドを使用可能なルールを早くも活用した訣だ。しかしこのミディアム、今週末を通じて一度も履いて験してすらゐないといふのだから大博打ではある。一方、ロスべルクはスーパーソフトで繋いだが早めに動いてべッテルの前に出ることに成功。
ところがこの一回目のタイヤ交換タイミングが落着かうとしていた時分に大アクシデントが発生した。第三コーナーのアプローチ、過去に何度も大クラッシュの起きた場所で今度はグティエレスアロンソが追突、アロンソの車体はスクラップ同様となつた。マクラーレンモノコックアロンソを完全に守つたから良かつたものの、一歩間違へれば惨いことになつてゐた。
丁度二十年前、このサーキットでのレースの初年度にはブランドルによる同様のクラッシュがあり、その五年後のジャック・ビルヌーブの事故ではコースマーシャルが巻込まれて亡くなつてもゐる。現在で言へばDRSゾーンの終りにあたるこのコースで最も高い速度の出る場所で、ブレーキングポイントは僅かに右に曲つてゐてスタビリティが悪い上にライン取りが難しい。グティエレスから見るとカーブしてゐるせゐで右にアロンソが見えたから、早めにインを空けて減速して譲らうとしたのだらう。一方でアロンソは外から一気に抜いてコーナーに入らうとした様に見える。互ひの呼吸の不一致によるクラッシュからはジル・ビルヌーブの死亡事故原因を思ひ出して寒気がした。怖かつた。
レースは赤旗中断、各車ピットで仕切直し。ここでロスベルクをはじめ何台かの車もミディアムタイヤを選んだ。しかしベッテルはまだスーパーソフトを履いてゐる。 そのチョイスだとこのまま前に出てさらにロスベルクに二十秒以上差をつけないと勝てないよ? 厳しくね? 無理だよね? といふ訣で三番手に甘んじたベッテルはドライビングミスもあつて逆転ならず。ロスベルクが昨シーズン終盤から続く四連勝を達成。
予選はトロロッソに先行されたレッドブルはクビヤトがスタートできず、リキアルドは四位入賞。流石。しかしレッドブルのカラーリングの野暮つたさはどうにかならんか。トロロッソの方がファーストチームの様にさヘ見える。
新参チームのハースで走るグロ一ジャンが六位入賞、「これは優勝した様なもんだ! 信じられない信じられない信じられない…」お見事。ハースはア口ンソとのクラッシュと参戦緒戦での入賞の快挙とでよくも悪くも今日一番の話題を攫ったと思ふ。
まあ、予選に課題は残つたけれど、開幕レースとしては良かつたんぢやないかな。次はバーレーンのナイトレース。