大和但馬屋日記

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贅澤上映

高畑勲氏死去。「じゃりン子チエ」が心から好きだつた。合掌。

イオンシネマ名古屋茶屋で「ガールズ&パンツァー最終章第一話」ドルビーATMOS上映とULTIRA9.1chセンシャラウンド名古屋茶屋MIX上映觀賞。同じ箱で異なるセッティングの聽き較べができるといふ趣向。

ATMOSの臨場感はガヤの聲がすベて個別の聲として聽き分けられるところで發揮される。これが9.1chだとボヤけてしまふ。9.1ch樣に對して何言つてんだと思ふが、ATMOSとはさういふレベルにある。

一方、ATMOSに足りないのは「下から來る」音。全方位スピーカーからの定位感が強調されればされる程、「音の來ない方向」が明確になつてしまふ。足音、地響き、センシャの音。物足りぬ。センシャラウンドの方はサブウーファー総動員でそこを補つてくれる。ATMOSは業界共通の規格だから勝手な味付けは許されないのだらう。なぜ連續上映を行つた上、一般映畫での附加價値となるATMOSを先にやるのかと疑問に思つて來てみたが、觀較べて納得した。名古屋茶屋MIXはいいぞ。

あ、でも、ATMOSで面白かつたシーンがもう一つ。秋山殿の潜入レポートシーンが2chのチープな音聲であるとはつきり判るのが良かつた。ここはいつそモノラルでもよささうだが、エスカレーター組と受驗組の「さうだー!」「さうださうだ!」の掛合ひを極立たせる爲にわざと2chにしたのだらう。それをATMOSでこそ味はへるといふのもちよつと倒錯的で樂しいものだ。