大和但馬屋日記

はてなダイアリーからの移行中

十年前には流行つてたのにね

京都驛で新快速を待つてゐたら中國人だか韓國人だかの青年に乘換へを訊ねられた。棚倉に行きたいらしいが青年のスマホの案内は宇治まで近鐵や京阪のルートを示してゐて日本人の俺でも要領を得ない。もどかしいので奈良線ホームまで引張つて行き、今まさに出發しようとする快速に乘せて「玉水でチェンジ!」と叫んだ。まあ通じてはゐまい。奈良まで行つて途方に暮れるのも旅の一味であらう。大した大囘りでもなし。といふか棚倉なんてマニアックな処に用事があるものなのか。

快速を乘繼いで歸つてきて、驛前のビックカメラに立寄つてみる。母が撮り溜めたデジカメの冩眞を見たいといふのだが、家のAndroidタブレットWindowsノートもからきし觸れないのでデジタルフォトフレームにでも入れてやらうと思つたのだ。

實家周辺でも探してみたが、ヤマダだのケーズだのキタムラだのに行つても置いてゐないといふ。タブレット時代になつてほぼ驅逐されてしまつたらしい。ビックにはあるにはあつたが性能的に滿足とはいへず、仕方なく遠囘りしてヨドバシに行つて店員に相談してみたら、かつて優勢だつたソニーが撤退してパイオニアも怪しく、もう選ベる程種類がないと。そこにあつた惠安の商品が機能的には最も理想に近かつた。輕く調ベたら惡評も多く不安ではあるが、見本機の性能を信じて買つてみた。

歸宅して母のカメラの冩眞を七百枚程移してみた。とりあへず問題はなささうだ。UIの擧動が頼りない部分はあるが使へない程ではないし變テコな表示もない。液晶の品質は値段を考へれば十分以上で、ビックにあつたどの製品よりもいい。自分用にも欲しいと思つた程だ。これを實家に送ることにした。

それにしても十年位前まではオタクの嫁アイテムとしてそれなりに流行つてた筈なんだが、ここまで市場から消えかかってゐるとは思はなかつたよ。