大和但馬屋日記

はてなダイアリーからの移行中

靑い服

最近よくネット廣告で見かけるファーウェイのスマートウォッチが仲々良さげに見えるので購入を檢討してゐたら、何やらアメリカの方でファーウェイからの情報漏洩がフンダララで大事になつてゐる。

これあ發賣されても買へないパターンか。

リズと青い鳥」をスタッフコメンタリーで見返しながらネットの感想も巡囘してゐたら、戓るサイトで制服の色が畫面全體の印象を決めてゐると指摘されてゐて、成程と唸らされたのでそれに乘つかつて考へてみよう。

北宇治高校の女子冬服は見た目にかなり重たいデザインと配色になつてゐる。ややアニメ的な装飾過多の方向でもあり、正直コンクールの舞臺に似つかはしいとも思へない。そこは演出でカバーしてゐるから特に問題はないが。對して夏服はといふと、こちらは聊か輕快にすぎる感もある程に明るいデザインで、着てゐる本人達の氣分も衣替への度に相當以上に左右されてしまふのではなからうか。衣替へとはさういふもの、ではあるとしても。

で、「リズと青い鳥」の物語は、その夏服の季節でのみ進行する。冬服は基本的に出てこない。だからコンクールのシーンもない。假に「リズと青い鳥」が冬服の季節だつたら? などとは想像するのも難しい程それは別の印象になるだらう。靑い鳥が空へ羽ばたく物語に、畫面が眞つ茶色ではどうにもならぬ。鳶が油揚げを攫ふ話になつてしまひかねない。

制服の色を決めた時點でどこまで考へてゐたかは知る由もないが、この映畫にはこの服の色が必要だつた。そして、この服の季節に話を絞れたのは別に「本篇」の映畫を作る豫定があるからだとはいへ、それは良いことだと思つた。