大和但馬屋日記

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デジカメ遍歴

滿月つぽいので厚い雲の隙間に顏を出すのを狙つてみたがダメダメだ。コンデジ用の三脚ではセルフタイマーでも振動を抑へられぬ。たまにしか月が顔を出さぬからピントも合せづらいし、見えたら見えたで明るすぎてピントが合つてゐるかもよく判らぬ。結局、失敗冩眞しか撮れなかつた。難しいな。

二十年程の間に幾つかのデジカメを使つて來た。そんなに多くはない。最初に買つたのは東芝のAllegrettoといふ機種。

東芝、小型・軽量、33万画素CMOSセンサー採用のデジタルカメラ「Allegretto」を発表

當時主流のCCDではなくCMOSイメージセンサーを採用(業界初?)、カメラ本體をPCカードスロットに直接挿入してイメージの取出しが可能と、黎明期にありがちなキハモノ臭が物凄い。しかし今やCMOSセンサーはデジカメの代名詞となつたのだから、先見の明はあつたのだらう。まあ、その二要素を除けば今となつては「何となく冩眞らしいものが冩る」程度の物でしかなかつたのだが。たぶん數年後のINFOBARあたりと性能的には大差ない。その頃の冩眞が今もWEBに殘つてゐないかと探つてみたが、発掘はできなかつた。ほーむペーじ*1の殘滓でもないかと思つたのだが。

次に買つたのがオリンパスCAMEDIA C4040 Zoom。メガピクセルとか言はれた時代のコンデジで、まあそれなりに良かつたんではなからうか。言うてスマートメディア世代なので自慢の畫素數も寳の持ち腐れ氣味ではあった。

http://www.page.sannet.ne.jp/zun/images/2002snow.jpg

多重露光でこんなのが撮れる程度には遊べたし良かつた。氣に入つて長く使つてたC4040Zは、しかし地球の重力に魂を捉はれた擧句に動かなくなつてしまつた。地球は滅びなくてはならぬ。それから暫く、デジカメを持たぬ日々が續く。今でいふガラケーの冩眞の質も良くなつてゐたし、iPhoneも最初は話にならなかつたがすぐに實用レベルになつてきたし。

デジカメを持たぬ暮しが何年も過ぎて、ふと目にしたフジのX100がとても魅力的に見えた。デジカメでレンジファインダーに特化した造りが理想にピッタリだつたのだ。C4040Zにも光學ファインダーがあつて、それで流し撮りを樂しんだりもしたので、背面液晶だけでファインダーのないデジカメにはとんと興味がなかつた。しかしX100か出た頃の俺はといへば收入が激しく落込んでゐて、色々ものを賣り拂ひながら日々の糧を得てゐた時期で、とても十万圓もするコンデジを買へる状況ではなかつたのだ。

收入が再び安定した頃、「X100が欲しい」といふ話をしたらその時の同僚に「そんな貴方に」と勧められたのがシグマのDP1。その作例に愡れて、新宿のキタムラで中古のDP1を買つてからDP3Merrill、貰ひ物のDP2ときて、今のsd Quattro Hに到る。まあそんな編歴なのでやつぱりDP1が最高だと今の自分は思つてゐる。sdQHには今のところ振囘されてゐる感じしかしないので、經驗を積んでモノにするしかない。精々月くらゐはまともに撮れる樣にならう。

因みにDP1にもDP3mにも光學ファインダーは取付けてある。當然だ。

*1:WEBサイト