大和但馬屋日記

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センカラウンド?

yms-zun2017-02-18

突然頭の中で結び付いた。何故すずさんは目を見開いて最初に「この人、ほんま周作さんに似とりんさる」と思つたのか。目を開く前、最後に自らの手で描いた繪が「この人」とその娘の似顔繪だつたからで、最後に聞いたその娘の聲が「ねえすずさん、今度晴美のお兄さんも描いてねえ」だつたからなのだと。
そんな感じに浮かされながら新幹線に乘つて東京を飛越えて千葉の幕張まで。ワンフェスは明日だけど今日から現地へ前乘りといふ意味では全然なくて、今日はイオンシネマ幕張新都心にて「この世界の片隅に」を觀るのだ。「ガルパン」で評判となつた9.1ch立體音響による上映を體驗しておきたかつた。9.1chへの變換の調整は片渕監督の手になるものといふ。環境音の臨場感が格段に増したこと、そして音樂と臺詞が綺麗に分離してそれぞれが聞き取り易くなつたことを實際に強く感じた。まあ當り前の感想である。
臨場感といふ意味では、「何だか今日は館内がざわついてゐて觀客に落着きがないな」と思つたらそれが騒音でなく映畫の環境音だつたといふことが何度かあつた。上から降つてくる重低音としては七月一日深夜の無差別空襲に來た空を覆ふ雲の上のB29のエンジン音が壓巻で、9.1chとはかういふことか、そして空襲とはかういふものかと大いに納得し恐怖した。あと夕立の大雨。
スクリーンそのものはやや暗く、音響に比して一歩落ちる印象だつた。同じULTIRAでも名古屋茶屋より暗い。映像の下端が少し切れてゐて、「コクバ拾うて来るわ」のところの海苔の干し場が稲刈り後の田圃であることがこれでは判らない。見較べなければ氣付かない程度の些細な違ひではある。茶屋でも同じ音響調整をしてくれたら嬉しいな、といふ話でもある。ここで觀る「ガルパン」はさぞ凄からうと思ふし實際夜に上映もあるのだけど、宿を都内に取つたこともあるので諦めて退去した。
都内に戻つて秋葉原のナツゲーミュージアムへ。「グラディウス」を遊んだらノーミス一周の後二周目二面終盤で全滅するといふ三十年來變らぬ結果に終つた。案外衰へないものだな。しかし久し振りに實機で遊ぶと、レーザーの出の惡さに閉口してしまふ。その他「ジービー(ナムコ)」「シェリフ(任天堂)」「ブレイザー(ナムコ)」を遊んで、カウンターで高價なテクモのCDボックスセットを手にとつては買うたやめた音頭を長いこと踊つた擧句、腹を括つて買つてしまつた。ワンフェスに使へる金が減るといふのに。
上野で投宿。