大和但馬屋日記

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「この世界の片隅に」初觀賞とF1ブラジルGP決勝

映畫「この世界の片隅に」を茶屋のウルティラ上映で觀た。この映畫をウルティラで上映する判斷をした映畫館にまづは感謝。心に殘る良い映畫だつた。内容については追々觸れることもあらうが、觀た直後の感想としては「ふう…」と息を吐いたまま言葉がなかつた。

あくまで日常を描いた映畫。日常だから色々起る。歴史上何があつたかは皆知つてる。ちよつと、では濟まないハードな出來事が日常の中で起る。それでも日常は日常として續く。さういふ映畫。「右手」の一シーンだけで、ウルティラで觀られて心から良かつたと…さういふシーンでもないのだが…思つた。

F1ブラジルGP決勝。コンディションは雨。コースオープンしてレコノサンスラップを重ねる中、グロージャンがクラッシュしてマシンが走行不能に。コースコンディションを見てレースは十分間のスタート遅延となつた。スタ一ト方式も通常のスタンディングスタートで行きたいFIAの意嚮もあつたが、安全性を考慮してセーフティカースタートとなる。

レース前のブラジル國歌。十年と少し前、マッサの爲に何度も聞いた覺えのある國歌だが、今日もある意味でマッサの爲。彼にとつては最後の母國グランプリ。

セーフティカーの先導を經て、八周目からレーススタート。ポールポジションのハミルトンとしてはスタートミスのリスクを最小限に留められた。しかしそのハミルトン、ヘルメットのバイザーから浸水して目が見え難いと訴へてゐる。

次の周から續々と中團クラスのマシンがピットインしてインターミディエイトタイヤに交換。ややリスキーな判斷だが水幕で視界を遮られるのを嫌つて早目に動いてゐる。

十三周目、最終コーナーでエリクソンがクラッシュ。スピンしたマシンはピットロード入口を塞ぐ樣に停止し、再びセーフティカーとなつた。ハミルトン、ロスベルク共に「まだインターミディエイトを履くには早すぎる」と判断。その判断を裏付ける樣に、セーフティカー走行中であるにも關らずストレートで僅かにラインを外したライコネンがスピンしてクラッシュしてしまつた。ライコネンはウェットタイヤだつたが、それでもこんなに滑る水量であつた。「正直に言ふけど、このまま續けるのは馬鹿げてる」と無線でベッテルが訴へたのと同時にレースは赤旗中断となつた。

各車が停止したピットレーンでは何やら別の騒きが持上つてゐる。メルセデスのピットに他チームやFIAのスタッフが集まつて何かを計測してゐる樣だが詳細は判らない。特に何ともなかつた樣だ。

セーフティカー明けのレース開始時に規定のラインより手前で前方のグティエレスを拔いてしまつた爲、マッサに五秒のペナルティ。また、リキアルドもエリクソンの事故でピットレーンが閉鎖された後にピットインした爲に同じく五秒ペナルティが課された。

セーフティカー先導の下で走行は再開されたが、何周か走つて再び赤旗。まだレースは二十九周しか消化してゐない。

セーフティーカー先導で三度目の走行開始、三十二周目よりレース再開。二コーナー立上りで少し姿勢を亂したロスベルクを捕へてフェルスタッペンが二番手に上つた。巧い。しかし三十九周目、クラッシュしたエリクソンと同じ場所で同じラインに乘つてしまひ、ハーフスピンを喫する。危ふいところで立直り、ロスべルクが迫つたのも防ぎ切つた。ハミルトンとしてはこれで樂になつたか。

タイヤの選択は混迷してゐて、インターミディエイトに換へる車が出る一方でバトンはまたウェットに戻してゐる。ロスベルクも先刻のフェルスタッペンと同じ處で姿勢を亂した。タイムは出るがインターミディエイトは危險、といふ認識か。

四十九周目、その同じ場所でマッサがクラッシュ、またもセーフティカーとなる。地元インテルラゴスを得意として何度も優勝したこともあるけれど、引退の年はデビュー年以來二度目のリタイアとなつた。寂しいな。

五十六周目、レース再開。ハミルトンがグチャグチャのレ一スを制して、チャンピオン爭ひでロスべルクに詰寄つた。それでも次に勝つだけではチャンピオンにはなれないのは變らない。

レース自體は.とにかく慌ててインターミディエイトに換へた車がクラッシュして消えて行つたといふ感想。さうでもしないとといふ氣持は解るが今囘ばかりはそれが全部裏目に出てしまつたね。