大和但馬屋日記

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叔母一行を見送つて墓参りをしてゐたら、手に開けた缶詰めを持つた女性に呼止められた。曰く「猫のよく集まる場所つてどこですか?」
猫の島と聞いて態々遠くからやつて来たんですけど、云々。夫婦で来た様だ。正直知らんがなと思ひつつ、一緒に居た母とそれらしさうな場所を教へながら、なんだかなーと思ふ。
島には猫を飼つてゐる家もあれば猫好きの人も居ない訣ではないが、一方で増えすぎる野良猫は迷惑であり駆除対象でもあるのだ。偶々観光に来た島に猫が沢山居て「可愛い」と餌をやるのを見かける分には何とも思はないが、ネットの情報見て態々野良猫に餌やりに来るつてのは、いささか正気を疑ひますなあ。その手に持った缶詰は、本人の自己満足以外の誰の為にもなつてないしたぶん猫だつて喜びもしないし馴付きもしないと思ふのだが、何なのだらうね。
その夫婦に出会つて三十分後、帰りの船に当の夫婦の姿があつた。まだ朝なのに、本当に猫に餌やる為だけに来たんだなあ、島の風土には微塵の興味もなかつたんだなあ、と溜息ついた。
猫好きに悪い人は居ない? ああさうですか。