大和但馬屋日記

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ツインスティック改造記録その二・金属工作編

  1. ツインスティック改造記録その一・電気工作編
  2. ツインスティック改造記録その二・金属工作編<今ココ
  3. ツインスティック改造記録その三・延命工作編
  4. ツインスティック改造記録その四・完全自作編

さて、昨日の続き。
Xbox360用有線コントローラ(新型)の基板乗取りはほぼ終つたので、ツインスティック本体にそれを載せる作業に移りたい。

ボタン穴新設

今回の作業の山場となる、ツインスティック筐体へのボタン設置である。セガサターンツインスティックにはスタートボタン以外に余計なボタンが付いてゐない。ここに、今回は五つのボタンを追加しなくてはならない訣だ。どこに穴を開けたものかと思案したが、やはり正攻法として天板に配置すべきだらう。樹脂製の外箱の方が加工は楽だとしても、それは耐久性に劣るといふことにもなるし。


といふ次第で、天板を外して万力で固定。既に左下に細いドリルで当り穴を開けてある。ここに360のスタートボタンを配する予定。スティックの本体は天板に強固に接着されてゐて素人には外せないし、外したら最後元に戻せない。スティックは表側からネジ留めされてゐるらしい。天板の化粧を剥さないとネジにはアクセスできない。
ここにホールソーを使つて⌀25の穴を開ける。

で、開けた。

呆気ない。綺麗に正円の穴が開いた。ドリル穴からヤスリやらテーパーやらで大きくしてゐたのでは何時間かかるやら分らない。これは買つて大正解。

調子に乗つて残る四つの穴も開けてしまふ。但し、刃が相当の熱を帯びるので、一つ開けるごとに少し休んで刃を冷ました。穴の縁は危険なバリが立つてゐるので#600の布ヤスリで均しておく。

金工はあつさり終り。あとは組上げるだけだ。

ボタン設置


穴にボタンを填めてみた。千石で買つてきたアーケード用ボタンの径は⌀24、ホールソーの穴よりやや小さい。案の定ガタつくが、今はそれでよい。気にするなら径の一致する⌀30のボタンとホールソーを買ふべし。


昨日、最初に乗取つたツインスティックのスタートボタン(椎茸ボタンとしてアサイン)。基板をベタッと被せて終り。
別にこの基板を無理に使はないで新たにボタンを置いてもいい、といふかその方が楽。

スティック組立て


天板加工の為にバラしておいたスティックを組直す。しかしこれ、「中を見なきや良かつた」と思はざるを得ないほどに華奢な造りだよな。シャフトはいいんだが、トリガー部は見てて不安になる。


レバーを組んで、すべてのボタンが填つたところ。ボタンのガタつきへの対処として瞬間接着剤とホットボンドを併用してガッチリ固定した。普通のジョイスティックならメンテナンス性を考へて固定なんかせずに径をピッタリ合せるべきだが、このスティックのボタンはあくまでメニュー用で酷使は想定してゐないから、これでいいのだ。


スティック内部の基板からシャフトに沿つて伸びるケーブルを接続。左右スティックのGNDを一本にまとめたのがちよつとしたポイント。360基板上の溶接点は少ないに越したことはない。

さらにスティックの上下左右をアナログスティック基部にすべて接続、したのだが、肝心のここの写真を撮り忘れた。アナログ乗取りの一番の肝なのに!

仕方ないからこれで。上下、左右のそれぞれのGNDは昨日のスティック基板で加工したところから、それぞれに対応したものを繋ぐ。といふか左右のGNDはスティック基板のをそのまま使へる。上下のは新たに引張ること。右スティックも全く同じ。
アナログスティックのパーツを残しておけば、ここに抵抗をかます等の小技は必要ないはず。

終結


あとは新設した五つのボタンを繋いで終り。そこで気付いた、昨日仕込んだ五本一纏めのGND線が繁雑で美しくないことに。その仕込みをバラして、五つのボタンの一方の足をGND(写真の白線)で結び直した。そこから一本だけ基板に引出せば、ほらこんなに美しい。
電気工作のセンスつてかういふところに表れる。センス自慢をしてるんぢやなくて、最初にミスッた自分は全然駄目といふ話。
シグナル線も全部繋いで、これで全ての結線が終つた。
PCに繋いで入力パラメータをチェックした後、「オラタン」に繋いで想定通りに操作できるかをチェック。問題ないことを確認してから仕上げに入る。

仕上げ


360基板をどこに納めるか。真面目な人はちやんとパテやプラ棒で土台を作つてネジ留めするのだらうが、そこまで凝る気力もないのでプチプチで覆つてビニールテープ留めのお手軽仕上げ。基板上に残つたアナログスティックに入力が発生しない様にだけ気をつける。

最後に裏蓋を閉めて、十年間で溶けて消えたゴム足(下中央に残滓がある)の代りに新しい足を貼付けて、完成!
俺のサイファーが火を吹くぜ!! ズドドドド‥‥(LOSE)


こんな勝率で悪かつたなー、といふかこの後四十戦やつて二十七勝百二十五敗。三等兵の人にも余裕で負けます。皆が昇級していけるのは私の御蔭です。
まあ、操作系の所為にして言い訣の余地があるより自分が弱いとはつきりしてる方がいいですハイ。
しかしこんだけ負け続けても、面白いなあ「オラタン」は。

  • DocSeri 使い勝手からすれば明らかに手前側へ本来の配置通り設置すべきではあるのだが、そこはデザイン的にRスティック奥側の4色の円をそのままボタンにして欲しかった。その場合スタートボタンは……スティックの間かなぁ。 2009/05/05