大和但馬屋日記

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邯鄲の歩み

ビンディングペダルに換へて数日が過ぎた。クリートの着け外しもスムーズに出来るやうになつた。初日以来立ち転けもない。
馴れたあとにペダルの裏面*1で従来の様な乗り方を試してみると、踏み足しか使へないのが如何に不自由であつたかがよく分つた気がした。
ではビンディングで固定することで効率的な漕ぎ方ができるやうになつたかといふと、それがまた怪しい。「引き足」を意識しすぎると踏む方がおろそかになるし、さういふものではないと思ふ。「踏む」とか「引張る」とかではなく「自然にクランクを回転させる」といふ動きをしなくてはならないのだらう。しかしそれは簡単なことではない。今まで無意識に「踏んで」ゐたものを、別の意識で上書きしなくてはならないのだから。
どんなスポーツでも「フォームの矯正」といふのはさういふ苦しみを伴ふものなのだらうが、そこでふと表題のやうな故事成語を思ひ出したわけさね。

*1:片面がフラットペダルになつてゐる物を選んだ