大和但馬屋日記

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殘念商品

PSクラシック、アーケード系のゲームだけ遊んでケチつけた形で終るのも何なので「I.Q.」やつてみた。懷かしい。懷かしいけど、今やつても何かよく分らんなこれ。パズルとして練られてゐる風でもない、アクションが氣持いい訣でもない。ルールの抽象度が足りなくて何でこんなことやらされてるかもピンと來ない。九十年代に留まつたまま未來に繋がらなかつたのも無理からぬゲームだ。そつと線香を立てておかう。

もう一本、「リッジレーサー4」。これは當時そこそこ遊んだから大丈夫。永瀬麗子のムービーも見ずに走り始めた。そして最初のコースを完走する前に電源を切つてしまつた。滲んで讀めない文字、ガクガクのフレームレート、ノイズ混じりのサウンド。何だこれ。「昔のゲームだしこんなもんだろ」? 全然違ふよ。こんなので當時を語るな。當時を舐めるな。負の思ひ出補正で納得するな。商品として駄目だこれ。

悲しみには流されない

リズと青い鳥」のブルーレイディスクが届いた。同作を映畫館で觀た時の感想。

泣くことなら容易いけれど - 大和但馬屋日記

さて、家での再生環境はプロジェクターとサラウンドバーとボディソニックのトランスデューサーで、ホームシアターとまでは言へないまでもちよつとしたものだとは思つてゐる。しかし「リズと青い鳥」を流してみて、初めてプロジェクターの發するファンの音をうるさいと感じ、部屋の壁が白いことを疎ましいと思つた。畫面と音がそこそこ大きければそれで十分だと信じてゐたのが覆へされた。この作品の力はそんな態度を許してはくれない。

改めて通して觀て、盡く盡く完璧な映畫だと思つた。叶はぬ贅澤を一つだけ望むならば、「ユーフォ」本編を知らない自分で、映畫館で(勿論ULTIRAで)もう一度觀たい。今作ではモブでしかない黄前ちやんたちが畫面に居るだけでどうしても意識の引力がもの凄いので、彼女らをモブとしか認識できない頭で觀たいのだ。その後本編を見たら、のぞみぞれと深く絡んでゐることにさぞ驚くだらうし。記憶を自由に操れたらいいのに。

プレステミニこと

プレイステーションクラシックが届いた。早速起動して具合を見る。

液晶モニタをiPhoneのカメラで直撮りしてゐるので干渉縞が出てゐるがこれはゲーム機の出來とは無關係。「Gダライアス」は見ての通り極めてスムーズに動いてゐる。

クイーンフォッスルもキビキビ動いて一切の処理落ち無し。一見良いことの樣に思へるが、もともと処理落ち前提のゲームバランスなのでこれは高次ステージが常人に遊べる速度になつてゐないことを示してゐる。

グラディウス外伝*1」ではフレームレートが不安定で、一秒内至二秒に一囘づつくらゐの頻度でフレームスキップが發生する。そこだけ敵彈や自機が一瞬ワープするのだ。多少の入力遅延も感じるものの、低遅延ディスプレイなら辛うじて許せるレべル。フレ一ムスキップの方が餘程問題だ。狹いステージでは致命的。これは困る。

ミスタードリラー」はそのゲーム性の爲フレームスキップはあつても氣にならないが、こちらはむしろ入力遅延が惡さをしてエアーカプセルの二重取りが極めて困難になつてゐる。目視ではまづ成功しないのでボタンを押すタイミングを意圖的にずらさなくてはならず、その上で判定に一フレームのずれも許されないので結果は偶然に頼るしかない。

斯くの如くで、遊びたかつたゲームはどれも不滿なく遊べるといふ訣には行かなかつた。廣い心で他のことはさて措いてもフレームスキップだけはどうにも許し難い。單純に不快だからね。

まあ、ソニーの仕事と思へば諦めるしかない。かういふ領域でのクオリティ管理ができるとは思ヘないから仕方がない。

*1:外傳

宇治拾遺

一昨日のこと。母の居ない實家で父と二人で居る時に、朝日新聞の「この世界の片隅に」上映二周年の記事を見た父がしみじみと「これはあれか、一緒に觀に行つたやつか。こんなに續いてるんやから何かあるんやなあ、觀てそんな氣がしたもんなあ」。父が創作物についてこんな風に語るといふこと自體、自分からすると驚きで目を丸くする樣なことなので、これは本當にとんでもない作品である。

兩親と觀る「この世界の片隅に」 - 大和但馬屋日記

昨日のサイクリングの冩眞。一度Flickrに上げたら明るさが滅茶苦茶で見るに堪へない出來だつたので全部捨てて現像し直した。PCのディスプレイを暗くしたまま作業して失敗してゐた。

宇治川・瀬田川・大津 | Flickr

千早振る

實家を出て病院に向かはうとしたら前タイヤの空氣が完全に拔けてゐた。パンクといふよりチューブの老朽化らしい。チューブを交換した。今囘は大丈夫。母を見舞つてから京都方面へ。どこから電車に乘るかは未だ決めてゐない。

宇治川を渡る近鐵の澱川*1橋梁が面白くて冩眞を撮つた。今日はDP2と、sd Quattro HはK氏に借りた30mmレンズのみ。廣角レンズが欲しくなるシチュエーションだ。

この鐵橋、橋桁の線路部分に對してトラスの構造が異常に大きい。走る電車がミニチュアに見える程だ。何攻こんなに大きいかといふと、川の中に橋脚を立てずに、一本のトラスで川を完全に跨ぎきつてゐるからだ。列車が一編成丸ごと收まつてしまふ程の長さの橋桁を支へてゐるのである。この上で列車が離合することを考へると相當な荷重となる。そしてなんとこの橋、昭和初期の産物で今年で九十年にもなるさうだ。

この邊は京アニの御膝元、そして「ユ一フォ」の舞臺。ならば宇治川を遡つてみよう。今ならまだ紅葉も殘つてゐよう。

宇治橋。うまくなりたいうまくなりたいうまくなりたいの橋。てか「うまくなりたい橋」でネットミームになつてる。

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宇治から更に上流ヘ。なかなか好い感じに唐くれなゐに水くくるとは。龍田川ではなく宇治川だけど。程なくして天ヶ瀬ダムに着いた。「ユーフォ」では瀧先生の亡き奥方の眠る墓地公園の場所として登場。琵琶湖から大阪の淀川河口までの淀川本流としては唯一のダムである。

良い時季に來られたと思ふ。更に更に遡り、京都府から滋賀縣に入ると川の名前が宇治川から瀬田川に變る。國を跨ぐと川の名前が變る例はどのくらゐあるのだらう。自分は他には千曲川信濃川くらゐしか知らないけど、色々あるのだらうきつと。

瀬田川に變つた邊り。山深い樣でさうでもない樣な空間。道も特に上つてゐる感じはない。道路が左岸から右岸に移り、兩岸が開けると同時に川幅も廣くなると南郷洗堰が見えてくる。ここまで來るともう「琵琶湖に着いたー」といふ氣持になるが、湖はまだまだずつと先である。

石山寺驛で痛電のメッカ、京阪石山坂本線と合流。長いこと「ちはやふる」電車が走つてゐる。宇治の紅葉を見て龍田川の歌を思ひ出したら石山寺でオチがついた。「ちはやふる」はアレか、かるたの會が石山寺で行はれる縁か。知らんけど。そこから少し進んで石山驛でサイクリングは終り。

石山寺驛に居た痛電が追付いてきた。ここで輪行して新快速に乘り、眞直ぐ歸宅…と濟めば良かつたのだが。輪行バッグの自轉車を置く爲に新快速の先頭に乘つてゐたら、彦根驛への進入時に手前の踏切で「バキッ」と音がした。嫌な豫感しかしない。案の定、驛手前で緊急停止。

聞えてくる運轉士の司令所への報告に曰く、踏切に取殘された自轉車と接觸した。既に驛停車への減速中であり、目視した時點で爲す術はなかつたと。警察が來て事情聽取が始まつた樣だ。現場檢証の爲電源が落される。自分の足下で鳴つた音で何が起きたかを想像すると遣る瀬ない氣分になるがどうしやうもない。他の乗客や沿線からのツイートを見ると買ひ物歸りの自轉車に積んであつた荷物が散亂してゐる樣だが、人については特に何も書かれてゐない。大事でなければよいが。

停車してから五十分後にやうやく運轉が再開され、やつと歸途に就くことができた。米原で大垣行に乘るのも面倒なので新幹線に乘換へたよ、流石に。後で調べたら、踏切を渡れなかつた人は怪我で濟んだ樣だ。無理な横斷はしないで頂きたい、本當に。

*1:よどがは

震動注意

母がリハビリの爲に轉院したといふので見舞ひに歸る序でに輪行。大津から自走して枚方の病院まで。道中の六地蔵の和菓子屋で土産を求めたが着いたら崩れてゐた。それあさうか。

母の脚の術後の腫れは引いてゐ樣だし普通に立つてゐるし、餘人が心配すべきことは特にないだらう。一安心。

車つぽいゲーム二つ

Nintendo Switch用「SEGA AGES アウトラン」。3DS用の「3D復刻アウトラン」の移植版。

ものすごく贅澤といふかむしろ不遜な感想を抱いてしまったのだが、これがどうも心に響いてこない。出來が惡いとかつまらないとかではなく、「無」なのだ。3DSのゲーム二題 - 大和但馬屋日記の時のやうな熱が入つて來ない。

それあ、性能で遙かに劣る3DSでできてゐたことを上位機種にそのまま持つて來ただけだし、その上3DSの最大の特徴だつた立體視は仕方ないとしても、それに付隨するアーケード筐體の再現モードまでもが削られてゐて、明らかにゲームとしてグレードダウンしてゐる。音樂の聽こえ方まで少し違つてゐて、波形か少し丸みを帶びた樣に感じてしまふし、これまた3DSにはあつたグラフィックイコライザー風の音質調整機能まで削られてゐる。四年後に上位機種で出されたのがこれかあ、といふ殘念な氣分なのだ。

氣を取り直してもう一本、「アーケードアーカイブス ルート16」。これがまた、分つてはゐたが買はなくても良かつた殘念なゲームだつた。まだ子供だつた當時、これをやつて面白いと思へなかつたのだ。今やれば面白いかと思つてみたものの、そんなことはなかつた。考へてもみればいい。あの頃、このゲ一ムの隣には「ニューラリーX」や「ジャンプバグ」があつたのだ。何故これを遊ぶ必要がある? さういふものだ。

後にファミコンで出た「ルート16ターボ」はまだそれなりに遊べる出來だったが、これは駄目だ。

フェルナンド・アロンソへ

まあ、自分はアロンソにはずつと否定的な態度だつた。でも、何度も書いてるけど、コース上でバトルをしてゐる時のアロンソだけは本當に本當に素晴しくて、そこは常に賞讃してきたつもりだ。いつぞやのセパンで、サンウェイラグーンの立上りの位置取りから最終ヘアピンを經て第二コーナーで先行車を拔き去つた技倆には心から痺れた。相手は三つ前のコーナーで動きを縳られて、あそこで拔かれるしかなくなつてゐたのだ。これができるのは當代ではアロンソだけだつた。當代どころか、おそらくセナやプロストやピケやシューマッハーやハミルトンでもそこまでではない。べッテルやマンセルにはそもそもできない。DRSありきの現代ではもう目にすることもさうさうない、そんな稀有な才能だつた。

そんなコース上の優れた才能を臺無しにして餘りあるあれやこれやが俺の氣持ちはさて措いても本人のキャリアそのものを惡くしてしまつたのだらう。最初のボスがもう少し「好い人」だつたら多少は違つてたのかな。

ともあれ、アディオス。

旅行三日目とアブダビGP

旅行最終日、とはいへほぼ歸るだけ。紀南は遠い。とりあへず美味さうな梅酒を一本買つて歸つた。

夜は最終戰のアブダビGP。スターティンググリッド。

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ここはやはりメルセデスが速いな。

スタートでフェルスタッペンが大きく出遅れ、後方ではヒュルケンベルクとグロージャンが接觸してヒュルケンベルクのマシンが横轉、逆樣になつてウォールに吹飛んだ。それでもヒュルケンベルクの無事が確認されて一安心。セーフティーカーに合せてハートレイのみがスーパーソフトタイヤに交換した。SC明けの順位。

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ライコネンのマシンがホームストレートでストップ。フェラーリでの最後のレースはマシントラブルで終つた。これでVSCとなり、ハミルトンとルクレールグロージャンがピットイン。九周目、VSC明け。

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リキアルドがタイヤ無交換で首位を走り續ける三十周目、バンドールンとオコンとグロージャンが三ツ巴のバトルを展開。面白かつたがオコンはコース外を走り順位を守つてしまつた爲に五秒ペナルティとなった。後にオコンはオイルを噴いてリタイア。ボッタスはトラブルを抱へたか、レッドブル勢を抑へ切れず順位を落した。

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ガスリーのマシンからもオイル。やはり最終戰、パワーユニットの壽命も限界を迎へてゐるのだらうか。

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今年最後のチェッカーフラッグ、一位と二位のハミルトンとベッテルが、今レースを以てF1を引退するアロンソを挾んでホームストレートで三臺揃つてのドーナツターンを披露した。最後を飾るに相應しい、いい光景だつた。

旅行二日目

早起きして堅田漁港の周邊を散歩。波間に見覺えのある柄のシートが揺れてゐる。

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これは間違ひなくプレイステーション用のDDRマットコントローラーだ。何故今頃、こんな処に、こんなものが。

sd Quattro H用としてはF1の爲に買つた50-500mmのズームレンズしかない自分だが、sd Quattroを持つ友人Kが30mm單焦點レンズを賃してくれた。

レンズとボディの世代が異なる所爲か、オートフォーカスがほぼ機能しないが、まあsdにさういふのは求めてない。構圖と露出とシャッタースピードを決めてシャッターを切れば冩眞は撮れる。カメラとはさういふものだらう?

朝食をいただいてから千畳敷と三段壁のお決まり觀光コース。その後は特に豫定もないので行先として串本の橋杭岩を提案した。

提案しておいて何だが、思つてゐた規模を遙かに超えるスケール感に自分が驚いた。よくここに行かうと思ひ付いたな俺。奇觀也。

冩眞を撮るのはいいのだが、センサーダストがとみに目立つ樣になつて弱つた。

白濱旅行

毎年恆例、舊知の仲間との旅行。新大阪に集合して「くろしお」に乘つて白濱驛へ。鐵道むすめの歡迎を受ける。

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宿の食事の時間の都合であまり遊び歩く暇もないので近場の散歩のみ。

宿は「とれとれヴィレッジ」といふ奇妙なドーム型ハウスの竝ぶリゾート施設。

タ食に地元名物のクエ鍋をいただいた後、宿の中で昔のアニメや特撮のパチモン主題歌觀賞大會で過した。

スプラトゥーン甲子園の告知

タコ娘に大阪辯で絡まれたイカは「じやかしいわ、このタコ」と返しただらうか。萌えざるを得ない。